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途に就く
「途に就く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
途に就くの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家」より 著者:島崎藤村
勉は大阪まで行って来たことから、東京での商用も弁じた、荷積も終った、明日は帰国の
途に就くことなぞを話した。この人とお雪の妹との間には、最早種夫と同年の子供がある....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
きさ! 誠に、何とも豪宕《ごうとう》な観ものであった。 もう遅いので慌てて、帰
途に就く。馬を繋いで置いた所へ来て見ると、ジャックは半狂乱の態だ。独りぼっちで森....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
他地方に優るとも劣らなかった筈である。 そんな連中は有為果敢の材を抱きながら官
途に就く事が出来ず鬱勃たる壮志を抱いたまま明治政府を掌握している薩長土肥の横暴振....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
があって、ここでも円朝は泣かされている。その夜はここに一泊して、十日の早朝から帰
途に就く。例の筆法で帰途の日記も詳しく書いてあるが、その日は太田の駅に着いて、呑....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、前年の時よりも噴火の一層活動せるを見て大いに喜んだ。 このとき何故か、急に帰
途に就くこととなり、三月二十一日ネープルを出立、二十四日ローマに着、チロールから....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
だ見ざるところなり。 十日、雨。秋雨蕭々、南風颯々、晩秋の趣あり。日光丸帰航の
途に就くをもって、訪問して船長および船員に一別を告げ、歩を転じて植物園に至る。園....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
十間も続いていたならば、単に夫だけで私達は此奇景を飽まで嘆賞した後、悄然として帰
途に就くより外に方法はなかったであろう。勿論左の谷を登ることは容易に行われそうも....