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途上
「途上〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
途上の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
人に取っては、この感想は無視さるべき無益なものであろう。私は自分が極めて低い生活
途上に立っているものであることをよく知りぬいている。ただ、今の私はそこに一番堅固....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
が毎秒二八・三キロメートルの相対速度(注)で星雲中に進入するとすれば、それはその
途上のすべての物質を薙ぎさらっていくのみならず、約一五〇〇万キロメートル以内のす....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
をせぬということをその根本精神とするものである。統制主義はかくのごとき社會發展の
途上において、自由を更にのばすための必要から生れた、自由主義よりも一歩進んだ指導....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
うです。 其の年は不思議な気象状態で、七月の半を過ぎても、夏らしい暑さは来ず、
途上の行人はいつまでもネルやセルの重い単衣に肌をつつんで居りました。それは七月三....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
なかで相関聯しているのか、麻川氏と葉子の最後の邂逅が、葉子が熱海へ梅を観に行った
途上であった為めか、あるいは、麻川氏の秀麗な痩躯長身を白梅が聯想させるのか、また....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
に守られた神聖な二年間で、その間はこの聖堂から秘密の指令が発せられるごとに、建設
途上にあるモスクヴァの神経をビリッとさせる白い恐怖が、社会主義連邦のどこかに現わ....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
霧のなかに灰色になりたる、ほのかに見ゆ。松の姿の丈高きが、一抱の幹に月を隠して、
途上六尺、隈暗く、枝しげき間より、長き橋の欄干低く眺めらる。板の色白く、てらてら....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
れとも蛇命を全うして蛙を呑み了りたるか、闇中の事なれば、知るに由なし。これ筑波の
途上、親子が興じあひたるいたづら也。 沼田村より山路にさしかゝる。林間の一路、....
「車中有感」より 著者:上村松園
る。 ところが、わたくしは偶然にも、真珠のような美しいものを一昨年の秋、上京の
途上にその車中で眺めたのである。あとにも先にも、わたくしは車中で、このような美し....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
藤男の一行と別れて神戸へ行き、神戸から乗船して大連を経て入露の行程に上った。その
途上小村外相の帰朝を大連に、駐日露国大使マレウイチの来任を哈爾賓に迎えて各々意見....
「西航日録」より 著者:井上円了
り。この山は直立およそ九千フィートくらいにして、その遠望最も佳なり。これに達する
途上、夜まさに明けんとして、日いまだ昇らず。東天一帯ようやく紅色を呈し、四面なお....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
蚊軍の襲来を聞かず。 五月一日、晴れ。早朝汽車に駕して、ブリズベーン市に至る。
途上田野を一望するに、概して赤土荒原にして、殺風景を極むるが、すべて牛馬の牧場な....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
必要はありません。川底にそれを求めた時代は、私らの時代でした。今日の時代は解放の
途上に、新しき心中の途を発見すべきです。あな方は死線を越えなくてはいけませんよ!....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
立というわけには参りません。 加えて、領土問題についてこれを見るに、日本が発展
途上に領有いたしました領土は、それぞれその国に帰すことはやむを得ぬとするも、南樺....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
島県下に於て実験中の田崎式は必ず大成功をする事と信ずる。その他幾多の方法が発明の
途上にあるであろう。熱河から陜西、四川にわたる地区は世界的油脈であると推定してい....