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「途中下車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

途中下車の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放浪」より 著者:織田作之助
のだった。 仙台の駅から汽車に乗った。汽車弁はうまかった。東京駅で乗換える時、途中下車して町の容子など見てみたいと思ったが、何かせきたてられる想いで直ぐ大阪行....
泥濘」より 著者:梶井基次郎
てもしくじった。その度《たび》たびに買うのと同じという答えが出たりする。有楽町で途中下車して銀座へ出、茶や砂糖、パン、牛酪《バター》などを買った。人通りが少い。....
安重根」より 著者:谷譲次
僕はそれを思い出して、ぜひ劉君に会って頼むつもりでいたんだ。このポグラニチナヤに途中下車したのも、劉君に同行してもらうためだったのさ。 禹徳淳 (劉東夏へ)ハル....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
に淋しい自分の顔を写して見た。さあ矢でも鉄砲でも飛んで来いだ。別に当もない私は、途中下車の切符を大事にしまうと、楠公《なんこう》さんの方へブラブラ歩いて行ってみ....
たずねびと」より 著者:太宰治
っていたのですが、ミルクをとくにはお湯でないと具合がわるいので、それはどこか駅に途中下車した時、駅長にでもわけを話してお湯をもらって乳をこしらえるという事にして....
新しきシベリアを横切る」より 著者:宮本百合子
ヴォシビリスクへ。モスクワでウラジヴォストクまでの切符を買う時ノヴォシビリスクで途中下車をするようにしようかとまで思ったところだ。新シベリアの生産と文化の中軸だ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
かも知れませんもの」 「かも知れないことを、たよりになさるなら、いっそ、この鳩が途中下車した時に、ちょうど旅をして休んでいた弁信さんとやらの頭の上へ止まるかも知....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
設計につとめている技手か何か)その結納の百円がいるので、明晩私が大阪で二時間ほど途中下車し克子さんにわたしてやるために、相談をしていらっしゃる。山崎の小父さんも....
『井伏鱒二選集』後記」より 著者:太宰治
て」居るのである。それに耐え切れず、車中でウイスキーを呑み、それでもこらえ切れず途中下車して、自身の力で動き廻ろうともがくのである。 けれども、所謂「旅行上手....
神サマを生んだ人々」より 著者:坂口安吾
たま名古屋方面に所用あっての帰途、予定よりも一日早く用がすんだから、伊豆の温泉に途中下車して、旧知の川野水太郎と久々に一パイ飲もうと思い立ったのが、こういう結果....
怪獣」より 著者:岡本綺堂
留米……熊本……鹿児島……。」と、わたしは答えた。「まだ其他にも四、五ヵ所ばかり途中下車の予定です。」 「ははあ。では、鹿児島本線視察というような訳ですな。」 ....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
妹がほとんど駈足で改札口を出てゆく後ろ姿がはっきりと見えた。勿論、なにかの都合で途中下車をしないとも限らないのであるが、くどくも言う通り、余りにもあわただしい二....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
淋しい姿を写して見た。 さあ矢でも鉄砲でも飛んでこいだ。 別に当もない私は、途中下車の切符を大事にしまうと、楠公さんの方へブラブラ歩いていた。 古ぼけたバ....
黒田清隆の方針」より 著者:服部之総
ランシスコに安着。大々的歓迎ののち横断鉄道の客となるが、大雪のためサルトレーキに途中下車して十余日滞在する。 そのサルトレーキから、伊藤が東京留守政府の井上大....
放浪」より 著者:織田作之助
のだった。 仙台の駅から汽車に乗った。汽車弁はうまかった。東京駅で乗換える時、途中下車して町の容子など見てみたいと思ったが、何かせきたてられる想いで直ぐ大阪行....