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「逕庭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

逕庭の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
はなかなか一朝にして言い尽すべきでないが、諸動物中にも特種の心性の発達に甚だしく逕庭がある、その例としてラカッサニュは犬が恩を記《おぼ》ゆる事かくまで発達しおる....
運命」より 著者:幸田露伴
也。況んや、大喪の期未だ終らざるに、無辜の民驚きを受く。仁を求め国を護るの義と、逕庭あるも亦甚し。大王に朝廷を粛清するの誠意おわすとも、天下に嫡統を簒奪するの批....
十二支考」より 著者:南方熊楠
や十二支に配られた動物輩いずれ優劣あるべきでないが、附き添うた伝説の多寡に著しい逕庭《ちがい》あり。たとえば羊は今まで日本に多からぬもの故和製の羊譚はほとんど聞....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
ィシズムのうちにふくまれている矛盾について知る力を持っていなかったことといかほど逕庭があるだろう。近代日本の婦人作家の歴史が、このように自ら流れる方向を知らない....
C先生への手紙」より 著者:宮本百合子
って居ります。其は私共に、或る力の存在の理論的価値と、実践的価値との間に何等かの逕庭の存する事、並びに、其等のより徹した運用に就て、何等かの教と暗示とを与えて呉....
昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
の証拠には浪花節が上手でも、逆立ちが下手でも、とにかく兵隊としての要領の拙さでは逕庭がなかった。ことに命令されたことをテキパキ実行できないというへまさ加減では、....
神代史の研究法」より 著者:津田左右吉
化の発達の程度によって決して一様でない。上代人の思想と今人の思想との間には大なる逕庭があって、それはあたかも今日の小児の心理と大人との間に差異があると同じことで....