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通し駕籠
「通し駕籠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通し駕籠の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
「知れたこっちゃねえか。六人の女の身性がわかりゃ、遺恨の筋にも見当がつくんだ。
通し駕籠《かご》を気張ってやらあ。あわてねえで、急いで、ゆっくりいってきなよ」 ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
き忘れてあるというんでね。さてこそあなだ、こいつただごとじゃあるめえと、さっそく
通し駕籠をきばってひと走りにいってみたら、やっぱり話のとおり、須田町の町のまんな....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
かかった。父吉左衛門の問屋役時代から持ち伝えた古い箱の紐を解いて見ると、京都道中
通し駕籠、または通し人足の請負として、六組飛脚屋仲間や年行事の署名のある証文なぞ....
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
はちょっと眼を丸くした。 「……それは又お丈夫な事で……」 「まして女性とあれば
通し駕籠に乗ったとしてものう」 佐五郎は大きく点頭いた。 「さればで御座ります....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
がけで、さっさと五里十里の道を苦としなかったもの、それを今は、大風《おおふう》に
通し駕籠でなければ宿次ぎで、甲州へ急がせようとする。 兵馬の目的には頓着なく、....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
戸の兄をたよって江戸で暮し、東京で死んだ六十九年、彼女は三十三に私の父を抱いて、
通し駕籠《かご》で故郷を訪れたきり二度とゆかない。 子供を理解しない親――それ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
、俺も働いて資産《しんだい》をつくったのだという威張りと、亭主が、横浜まで裸で、
通し駕籠《かご》にのって往来《ゆきき》したというほど野蛮で、相場上手だったので運....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
。……ね、珠太郎様」 「明後日の夜? ……ええ、きっと。……」 「まず名古屋まで
通し駕籠で。……」 「
通し駕籠で、……参りましょうとも」 「詳細い手筈は明日の晩....
「村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
ヘエ、さては女郎だな」 「いやなお客に連れられて、二日がかりの島遊山、一人別れて
通し駕籠、更けて恐ろし犬の声、それより恐い雲助に凄い文句で嚇されて、ビクビクガタ....