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通ひ
「通ひ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通ひの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
しごろ》になりければ平塚の宿に夜叉王《やしゃおう》といふ傾城《けいせい》のもとへ
通ひて女子一人設けたり寅の年の寅の月の寅の日に生まれければその名を三虎御前とぞ呼....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
な、おもしろいような気持ちになって、ほど近いわが家へと急いだのであった。 淡雪や
通ひ路細き猫の恋(昭和五年三月、渋柿) * 桜の静かに散る夕、う....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
き落す六合目 五月雨や蓑笠集ふ青砥殿 五月雨の合羽すれあふ大手かな 蓑を着て河内
通ひや夏の雨 清水ある家の施薬や健胃散 雨雲の摩耶を離れぬ卯月かな 大沼や蘆を離....
「源氏物語」より 著者:紫式部
はないかと危《あや》ぶむ心も源氏にはあった。 手に摘みていつしかも見ん紫の根に
通ひける野辺《のべ》の若草 このころの源氏の歌である。 この十月に朱雀《す....
「源氏物語」より 著者:紫式部
惜しけれ と按察使は言った。哀れに思われて、 深からず上は見ゆれど関川のしもの
通ひは絶ゆるものかは 薫はこう言った。恋の心は深いと言われてさえ頼みにならぬも....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
る結び松心も解けずいにしへ思ほゆ」(同・一四四、長忌寸意吉麿)、「つばさなすあり
通ひつつ見らめども人こそ知らね松は知るらむ」(同・一四五、山上憶良)、「後見むと....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
で、お客に化けて行かせ様子を見て貰ふ、この旧友が然るに意外のその道の達人で、五日
通ひ、瀬戸も絹川の顔も見て、なぜ客が減つたか法外な値段の秘密、みんな隈なくかぎだ....
「わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
大村に入牢中であつたから、次兵衛は長崎奉行竹中|采女の別当の中間に住込んで牢舎に
通ひ、グチエレスの指図を受けて伝道に奔走したが、彼の名が知れ渡りお尋者になりなが....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
雅楽唱謡部 籬《ませ》のうちなる白菊も うつろふ見るこそあはれなれ われらが
通ひてみしひとも かくしつつこそかれにしか 古き都に来てみれば 浅茅《あさじ》が....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
むさし》の八平氏 三河なる八橋も近き田植かな 楊州の津も見えそめて雲の峰 夏山や
通ひなれたる若狭人《わかさびと》 狐火やいづこ河内の麦畠 しのゝめや露を近江《あ....
「里の今昔」より 著者:永井荷風
冴《さ》えたる腕に、君が情の仮寐の床にと何ならぬ一ふしあはれも深く、この時節より
通ひ初《そ》むるは浮かれ浮かるる遊客《ゆうかく》ならで、身にしみじみと実《じつ》....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
って、教定・雅有と来、雅有は『隣女和歌集』(『群書類従』和歌部)を残し、『嵯峨の
通ひ路』を書いて、為家に『源氏物語』を学んだことなどを記している。それから四世の....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
り直してお杉はまた、
「そうじゃ、それでも故郷への面目は立つわけじゃ。……後はお
通ひとり、武蔵さえ亡ければ、お通は木から落ちた猿も同様、見つけ次第、成敗するに手....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の“弱法師”がよろよろ歌われ出していた。 ――天王寺の弱法師 よろぼふし 夜々の
通ひは何方ぞ 知るまじとて 木々は知る 露は知る 如法暗夜にも一|眼あり 鞍馬お....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
さく見れば水の上にはかなき夏の夢もやどりぬ 片恋のわれをあはれと鈴麦の花さく傍を
通ひ来にけり 夕青き微光の中をあがりゆく足長蜂は足を垂らせり 玉赤き蝋マツチする....