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通俗的
「通俗的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通俗的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
っているではないか? しかも更に考えて見れば、軍事用語も学術用語と違い、大部分は
通俗的用語である。すると軍事教育と言うものは事実上ないものと言わなければならぬ。....
「或る女」より 著者:有島武郎
があった。絵といわず字といわず、文学的の作物などに対しても葉子の頭はあわれなほど
通俗的であるのを葉子は自分で知っていた。しかし葉子は自分の負けじ魂から自分の見方....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
った。当時月の世界の住民に関するいろいろな空想が流行したと見えて、そういうものが
通俗的な各種の描写の上に現われている。かの偉大な天文学者ウイリアム・ハーシェル(....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
ればいられない者が、魅着し憑かれずにはいられない巴里――だが、そこからは必ずしも
通俗的な獲物は取り出せないのだ。むす子がどれ程深く喰い入りそこから取り出すであろ....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
てあったり、富士とうずまく雲を下に寄せて、その上に万年雪の詠句を題したものなど、
通俗的の意匠が施されている。飲食も、コーヒー、シトロン、紅茶などの近代的芳香の飲....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
、沈痛なる思索をなしつつある哲学者はまことに少ない。まれに出版される書物を見れば
通俗的な何々講習会の講演の原稿が美装を凝らして現われたのにすぎない。著者の個性の....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
、この方は声を聞いて、「雲がくるらし」と推量しているので、伝誦のあいだに変化して
通俗的に分かりよくなったものであろう。即ち二一三六の方が劣るのである。 ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
良だつた。 彼らはみんな若かつた。二十七八、三十前後、どこの馬の骨だか分らない
通俗的な顔をしてをり、事業家の顔でもなければ政治家の顔でもない。サギ師の顔でもな....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
からであります。みなさんはおすきかどうかしりませぬが、曾我廼家五郎の芝居は非常に
通俗的なものでありますが、五郎にはああした実相を出すいいところがあります。ですか....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
な効果を発揮する心身相伴った能動的な力であります。 この「表情」の力は、単純に
通俗的な美醜の標準に従ってその価値を云々することはもとよりできません。俳優の場合....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
めと云う意味であるから、其の芸術は、彼等労働者にもよく鑑賞され、理解されるほど、
通俗的な、普遍的な、非専門的なものでなければならない」とも云っていない。こんな誤....
「妖怪学」より 著者:井上円了
の心を論ずる学、これを心理学という。 以上示すごとく、唯物的の理論に考うるも、
通俗的の見解によるも、生理、心理の両学あること明らかにして、人はこの生理、心理の....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
資するところがなければならぬ。 雛人形の起原と名称とについては、それがきわめて
通俗的の物であるにかかわらず、なおオシラ神の起原と名称とについて定説がないと同様....
「フランケンシュタイン」より 著者:宍戸儀一
、そのころ『チャイルド・ハロルド』の第三章を書いていたバイロン卿の提案で、こんな
通俗的な幽霊話でなく、みなで一篇ずつ、超自然的な出来事を土台とする高度の文学作品....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
。それは今日だってずバぬけた美人はあろうが、しかし、審美上からみての「美」つまり
通俗的なところから一歩進んだ、辛いところの「美」しさというものはどうも現今の美人....