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通信員
「通信員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通信員の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
を硝子《ガラス》戸越しに眺めていた。
「僕は近々《きんきん》上海《シャンハイ》の
通信員になるかも知れない。」
彼の言葉は咄嗟《とっさ》の間《あいだ》にいつか僕....
「船」より 著者:島崎藤村
でには、実に彼は種々雑多なことをやった。通弁にも成り、学校の教員にも成り、新聞の
通信員にも成り、貿易商とも成った。書家の真似までした。前後十二年というものは、海....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
だ。一人では成功することが覚束《おぼつか》ない。ドレゴは、最も信用している有能な
通信員の水戸を誘うことを忘れなかった。 承前・登山事件 さすがの水戸も、いきな....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
た階段の下から、ヌッと坊主頭が出た。しばらくすると、全身を現した。襟章は蝦茶の、
通信員である一等兵の服装だった。彼は中佐の姿の消えた扉の前に、躍り出ると、手袋を....
「地中魔」より 著者:海野十三
ては、すこし量が多すぎる真黒な煙がムクムクともちあがっている。 「はてな、おい、
通信員。横浜警察をラジオで呼び出して、尋ねてみろ」 ジイ、ジイ、ジイ。 横浜....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ることになりましたが、まだ其の時は従軍記者というわけではなく、各社から思い思いに
通信員を送り出したというに過ぎないので、直接には軍隊とは何の関係もありませんでし....
「一つの思考実験」より 著者:寺田寅彦
を維持しにくいそうである。 今年の正月にノースクリッフ卿がコロンボでタイムスの
通信員に話した談話の中に、「東洋の新聞の中では日本のがいちばん信用ができる。ただ....
「試験管」より 著者:寺田寅彦
それよりもこの人に感心したのは氏が先年H子夫人と同伴で洋行したときに、パリ在住の
通信員によって某紙上に報ぜられたこの夫妻の行動に関する記事を読んだときである。パ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
ーダーで調べておく必要がある。今、あそこでやっているのが、そうだ」 なるほど、
通信員が、レーダーの電波の反射を見ている。 「あ、一つ来ますよ。すぐ近くまで落ち....
「怪塔王」より 著者:海野十三
思わず席からからだをのりだしました。 「爆撃機隊へ連絡!」 大尉が叫んだので、
通信員はすぐさま無電装置のスイッチを入れ爆撃機隊の司令をよびだしました。 「はい....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
第一号! こっちの声が聞えましたら、そっちから電波を出して下さい」 ××陣地の
通信員の声だ。 それを聞くと、六条は勇気百倍の思いがした。地上でも、この気球が....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
を見ても、また、小栗風葉の「決死兵」、広津柳浪の「天下一品」、泉鏡花の「外国軍事
通信員」等を見ても、その水っぽさと、空想でこしらえあげたあとはかくすべくもない。....
「山椒魚」より 著者:岡本綺堂
り行きをうかがっていると、午飯を食ってしまった頃に、近所の町から東京の某新聞社の
通信員だという若い男が来た。商売柄だけに抜け目なくそこらを駈け廻って、なにかの材....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
深く二葉亭に服して頻りに露都への来遊を希望し、かつ池辺三山及び村山龍平に向て露都
通信員の派遣を勧告し、その最適任者としての二葉亭の才能人物を盛んに推奨したので、....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
して、官報局を罹めた時既に新聞記者たらんとして多少の運動をもした位だから、朝日の
通信員として露西亜へ上途した時は半世の夙志が初めて達せられる心地がして意気満盛、....