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「通草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

通草の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
声を掛けた。 「来たね。今庭いじりをやってるところだ」 植木屋の横には、大きな通草《あけび》の蔓《つる》が巻いたまま、地面の上に投げ出されてあった。 「そいつ....
風琴と魚の町」より 著者:林芙美子
が、のう……警察い行きなはった」 私は、この時の悲しみを、一生忘れないだろう。通草《あけび》のように瞼が重くなった。 「おッ母さんな、警察い、ちょっと行って来....
天守物語」より 著者:泉鏡花
しや。――お姉様に、私から我儘をしますから。 夫人 もっともさ。 舌長姥 もし、通草、山ぐみ、山葡萄、手造りの猿の酒、山蜂の蜜、蟻の甘露、諸白もござります、が、....
星女郎」より 著者:泉鏡花
峰では何事もなかったが、坂で、躓いて転んだはずみに、あれと喚く。膝から股へ真白な通草のよう、さくり切れたは、俗に鎌鼬が抓けたと言う。間々ある事とか。 先達が担....
美しい村」より 著者:堀辰雄
茂っていた。そうしてそれらの古い幹には藤《ふじ》だの、山葡萄《やまぶどう》だの、通草《あけび》だのの蔓草《つるくさ》が実にややこしい方法で絡《から》まりながら蔓....
アケビ」より 著者:牧野富太郎
かずら》の葉とまぜて漬けたものである。 従来わが邦の学者は、わがあけびを支那の通草一名木通に当てていた。ゆえにあけびが薬用植物の一つになっていた。しかるに近頃....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
が弱まって来たからではないでしょうか。 横手の市日などに山と積んで売っている「通草籠」は、その地方の誰でもが背負うものでありますが、形になかなか力があります。....