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通達
「通達〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通達の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
、今更のように、苦い顔をした。
――第一に、林右衛門の立ち退いた趣を、一門衆へ
通達しないのは、宇左衛門の罪である。第二に、まだ逆上の気味のある修理を、登城させ....
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
」 「明日のことは、儀式のことにて、公事ではござらぬか」 「公事なればこそ、先刻
通達したときに、なぜききもらした?」 「それは、拙者の不念ゆえ、お教えを願ってい....
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
ーヘルアナトミアのごときは、ほとんど眼中になかった。彼は、オランダのことごとくに
通達し、彼《か》の国の書籍何にても読破したい大望を懐いていた。 最初、一、二年....
「放送された遺言」より 著者:海野十三
をのせた電波をしてこの大宇宙を隈なく横断するだけの力があるであろうか。私は途中で
通達力が損傷せられる程度のもっとも小さいはずの十六メートル短波長電波を選んだが、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
行かないので、半七はそれを町奉行所へ報告すると、町奉行所から更にそれを寺社奉行に
通達した。寺社奉行の方で取り調べると、松円寺には当時住職がないので、留守居の僧が....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の足で八丁堀同心の屋敷へまわって、いっさいの経過を報告して、町奉行所から寺社方へ
通達の手続きを頼んだ。それから神田の家へ帰ると、その夜更けに亀吉と源次も帰って来....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
堀同心の屋敷へ行って、今度の一件に対する自分の見込みを報告し、あわせて寺社方への
通達を頼んで帰った。寺社方に捕り手は無いのであるから、その承諾を得れば町方が手を....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
たとき、インド霊鷲山上の説教場を空中に移したのは、真に驚嘆すべき着想ではないか。
通達無碍の空中への飛躍は、地上にあくせくする人々の想像に絶するものがある。地上戦....
「海底大陸」より 著者:海野十三
におもしろい通信方法です」 「うむ、いや名探偵じゃ。では、さっそくこれを英本国へ
通達しなければならぬ」 ただちにルゾン号の無電は、檣頭に高くはったアンテナから....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
検閲点呼の号令は、もちろん、飛行島にもっとも近い護衛艦である警備潜水艦隊にも
通達された。 それはリリー、ローズ、パンジー、オブコニカ、シクラメンという、花....
「太宰治情死考」より 著者:坂口安吾
も知れぬが、彼らは、否、すぐれた力士は高度の文化人である。なぜなら、角力の技術に
通達し、技術によって時代に通じているからだ。角力の攻撃の速度も、仕掛けの速度や呼....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
を待つのが、三分、五分、十分十五分――やや三十分過ぎて、やがて、駅員にその不通の
通達を聞いた時は! 雪がそのままの待女郎になって、手を取って導くようで、まんじ....
「暗号数字」より 著者:海野十三
の諜者にやらせてならぬことは、こっちの秘密を知られることと、これを相手方の本部へ
通達されることの二つである。なかでも後者に属する通信であるが、これに対しては、水....
「城」より 著者:カフカフランツ
してはほかの逃げ道を見出すことができなかったのであり、自分、ゼーマンがこのことを
通達するというむずかしい任務を引き受けたのだ。父が自分にこの任務をこれ以上むずか....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
送って、スペインから有利な条件で講和を申し込まれたゆえ、応じたいと思っている旨を
通達した。エリザベスは、表面この知らせに動揺したようには見えなかった。彼女はアン....