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逝
「逝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
逝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
な部分は、客観的にも、正否がきめられうるから。(以上新思潮第九号)
○夏目先生の
逝去《せいきょ》ほど惜しいものはない。先生は過去において、十二分に仕事をされた人....
「外科室」より 著者:泉鏡花
墓地と、谷中《やなか》の墓地と所こそは変わりたれ、同一《おなじ》日に前後して相|
逝《ゆ》けり。 語を寄す、天下の宗教家、渠ら二人は罪悪ありて、天に行くことを得ざるべきか。....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
めに載《の》っている詩でございます、「十有三春秋《じゅうゆうさんしゅんじゅう》、
逝者已如水《ゆくものはすでにみずのごとし》、天地無始終《てんちしじゅうなく》、人....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
太郎今夜は乱歩氏邸へとまって明朝信州へかえる予定。 ◯多田君岳父旧臘七十三歳で長
逝。孝行息子たる彼は感心なものである。 ◯「光」の丸尾君来宅。一頁探偵小説と電気....
「橋」より 著者:池谷信三郎
の間の軍隊行進曲はずいぶんよかったわね、ってそ言ってやったわ。ほんとはマスネエの
逝く春を惜しむ悲歌を弾いたんだったけど。皮肉っていや、そりゃ皮肉なのよ、その人は....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
破天荒の著書である。是を完成し終った後、先生は二月一日突然発病し僅々三十五時間で
逝いた。二十余年に亘り、斯学の為めに心血を灑ぎ、あまりの奮闘に精力を竭尽して斃れ....
「「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
せるものだが、時にまた、人をして寂寞たらしむるを免れないもので、精神の縷糸が已に
逝ける淋しき時世になお引かれているのはどういうわけか。わたしはまるきり忘れること....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
った。やがてデビーは病気保養のため、イタリアに転地などをしておったが、五年の後|
逝くなった。 一八二三年にブランド教授が講演を突然休んだことがあって、ファラデ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
果てました。 その人は十二になる男の子と、私の母の妹である女を寡婦として残して
逝かれました。良人に先立たれた叔母は、その子供を連れて、ペルティヨンの領地にあっ....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
怪しき名探偵作家としたのではあるまいか。 久作さんはほんとに夢の様に、ポックリ
逝かれた。夢野久作なんて何だか予約されていた名前への様にも想われるがそうではない....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
ちに旅亭を辞し、時刻を移さずして帰省し、父の病を訪わんとすれば、溘焉としてすでに
逝き、また浮き世の人にあらず。もってひとたびは錯愕、もってひとたびは慟哭、情緒乱....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
は鴎外の巨腕に待つものが頗る多かった。鴎外が董督した改訂|六国史の大成を見ないで
逝ったのは鴎外の心残りでもあったろうし、また学術上の恨事でもあった。 鴎外が博....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
鬼才小出楢重が
逝いてから早くも五年になろうとする。そうして今ここに彼の随筆集『大切な雰囲気』が....
「活人形」より 著者:泉鏡花
受けて何不自由無く暮せしに、叔母はさる頃|病気に懸り、一時に吐血してその夕敢なく
逝りぬ。今より想えば得三が毒殺なせしものなるべし。さる悪人とはその頃には少しも思....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
たが、実に敬服しました。穂庵百穂評も誠に手に入つたものとおもひました、御母堂様御
逝去後御さびしきことと存じます、」と書いてある。それから、昭和十五年の七月十一日....