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速達
「速達〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
速達の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「競馬」より 著者:織田作之助
の針を一代の腕に打ってやるのだった。 そんなある日、一代の名《な》宛《あて》で
速達の葉書が来た。看護婦が銭湯へ行った留守中で、寺田が受け取って見ると「明日《あ....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
大江山警部は、扉の方を向いた。扉がスウと開いた。入って来たのは、給仕だった。 「
速達でございます」そう云って給仕は、課長の机上に、茶色の大きい包紙のかかっている....
「蠅男」より 著者:海野十三
うわけですか」 「まあそんなものや。つまり村松検事さんのところへ、塩田先生からの
速達が来たという話やねん。今夜十時までに、堂島さんの法曹クラブに訪ねてきてくれと....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
をしきりに追駈けている。神のみぞ知りたもう。 ◯串良の朝子より来信。二十三日発の
速達が十一日目についた。「私たちは元気です。主人は家に帰って来ませんが、下士官の....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
「
速達!」 三月三日の午ごろに、一通の
速達郵便がわたしの家の玄関に投げ込まれた。....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
検事が固唾を嚥みながら、懐中の覚書を取り出した時だった。扉が開いて、召使が一通の
速達を法水に手渡しした。法水は、その角封を開いて内容を一瞥したが、格別の表情も泛....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
部の通信兵は、名乗りをあげた。 “おう、しめた。こっちは、カモシカ中尉どのからの
速達報告だ” “なに、
速達?” “いや、ちがった。至急報告だ。そっちは、たしかに....
「東京要塞」より 著者:海野十三
のは、五郎造がその夜とうとう帰宅しなかったことである。 尤もその夜ふけ、家には
速達が届いた。それには五郎造の筆蹟でもって、工事の都合で当分向うへ泊りこむから心....
「雨」より 著者:織田作之助
後の文句を口実に、自嘲しながら書いた。さっそくお君が飛んでくると思っていたのに、
速達で返事が来た。裏書きが毛利|君となっており、野瀬|君でないのに、はっと胸を突....
「慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
一 人びとの話が代るがわるにここまで進んで来た時に、玄関の書生が「
速達でございます。」といってかさ高の郵便を青蛙堂主人のところへ持って来た。主人は....
「鬼」より 著者:織田作之助
行こう」 と、手を取ると、 「一寸待ってくれ。これから中央局へ廻ってこの原稿を
速達にして来なくっちゃ、間に合わんのだ」 「原稿も原稿だが、式も間に合わないよ」....
「郷愁」より 著者:織田作之助
もぐり込んで、眼を閉じた途端、新吉はふと今夜中に書き上げて、大阪の中央郵便局から
速達にすれば、間に合うかも知れないと思った。近所の郵便局から午後三時に送っても結....
「越年」より 著者:岡本かの子
室へ入って行った。そこで意外なことを課長から聞かされた。それは堂島が昨夜のうちに
速達で退社届を送って寄こしたということであった。卓上にまだあるその届書も見せて呉....
「雨」より 著者:織田作之助
りたく。弱気な文句と自嘲しながら書いた。早速お君が飛んで来ると思ったのに、手紙が
速達で来た。裏書が毛利|君となって居り野瀬|君でないのに、はっと胸がつかれた。行....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
の日に、そのころ展覧会会場の近くの上野桜木町に住んでいた私の所に、何時頃に行くと
速達の葉書をよこし、その「何時頃」にたずねて来て、かならず、どういう絵が印象に残....