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造園
「造園〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
造園の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「逆行」より 著者:太宰治
二百坪にも足りないひろさなのであるが、見たところ千坪ほどのひろさなのだ。すぐれた
造園術のしかけである。われは池畔の熊笹のうえに腰をおろし、背を樫《かし》の古木の....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
らしく推定された。それを順々に追うて行くと、本館の左端と密着して建てられていて、
造園倉庫という掛札のしてある、シャレイ式の洒落た積木小屋から始まっている。また、....
「旅愁」より 著者:横光利一
」と訊ねてみた。
「暗いのね。」
と千鶴子は矢代の声も聞えない風だった。ここの
造園家は夜の人間の眼まで考えて樹を植えたのだと、急に矢代は幾重にも落し込む陥穽を....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
筒は一つの芸術的創造のモンタージュ的視像となりうるのである。 生け花に限らず、
造園でも同様である。砂を敷いた平庭に数個の石を並べるだけでもその空間的モンタージ....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
がやはり元禄に始まったという事を発見しておもしろいと思った。生花はもちろん茶道、
造園、能楽、画道、書道等に関する雑書も俳諧の研究には必要であると思う。たとえば世....
「偽りのない文化を」より 著者:宮本百合子
世界文化のなかにあっても特殊に優雅である日本文化の典型として茶の湯、生花、能楽、
造園、日本人形や日本服があげられる。 外国の人も日本文化の特長を手早くとりまと....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
と恰度垣一重の隣にあって、二階から二つの大池のある風景が眼下に見える。それには、
造園技巧がないだけに、却ってもの鄙びた雅致があった。 小石川清水谷の坂を下ると....
「挿頭花」より 著者:津村信夫
面した書院造りの一間に通つた。 本坊の庭は、今の主人の祖父か曾祖父にあたる人が
造園したものだと云はれてゐる。叡山から来た天台の僧で、遠く信濃路の山に来ても、都....
「日本の庭」より 著者:室生犀星
のことを考えているなら花も、木、石も物思いの美しさを加え、殖やしてくれる。建築、
造園、教養、叡智、学問、そんなものに思いをひそめている人がいたらその人は庭をみな....