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造形
「造形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
造形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「顔の美について」より 著者:伊丹万作
である。したがつて目に見える道理がない。しかしそれが顔に宿つた瞬間にそれは一つの
造形的な美として吾人の心に触れてくるのである。 また精神的教養は人間の声音をさ....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
触覚で作る芸術とは一体どんなものだろうかというと、まずそれはまったく写実を離れた
造形芸術であることは確かだ。何しろ神経の端から伝わって来る触感がモティフとなるの....
「科学論」より 著者:戸坂潤
はやがて古典そのもの乃至古典的文書の解釈法となり、更に独り文書に限らず広く古典的
造形芸術さえもの解釈法となり、更には独り過去の古典に限らず夫々の同時代の文書及び....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
典特に古典的文書の解読を最初の課題としている。併し事実之は、一方に於ては古典的な
造形芸術其他の観照へまで、他方に於ては同時代的な文書及び其他の一般文化的表現の理....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
のではない。否、イデオロギーと云ってさえ、人間論者の或る者達が何か客観的な観念的
造形物であるかのように云っているにも拘らず(パトスからロゴスへ、ロゴスからイデオ....
「今日の条件」より 著者:豊島与志雄
雲は晴れていない。その上に原子力時代に突入している。不安な思惟はなるべく堅固な建
造形式を模索する。ここに小説が新たな役目を提供する。そしてこの役目から、小説には....
「「草野心平詩集」解説」より 著者:豊島与志雄
である。 こういう蛙を歌った諸作品で、心平さんの豊潤な韻律は、鮮かなイメージを
造形する。眼で読むよりは、耳で聴くがよい。心平さんが「蛙」の自作を朗読する時、聴....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
なかったら決してもち得ないような、一つの簡明さを、心の明朗さを、またある程度まで
造形的美をさえも、知らず知らずのうちに取り始めていた。彼のダヴィデはその証拠であ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
盲目だった。生涯《しょうがい》中に一枚の絵画もよくながめたことがないほどだった。
造形美にたいしてはなんらの感覚ももたないらしかった。尊大な故意の無関心さで趣味を....
「俳優と現代人の生活(対話Ⅴ)」より 著者:岸田国士
たのではないかと思われますね。これはやつぱりものを考える、一つの頭の中で人間像を
造形する。そういう訓練をしたという事と、両方で田村君の人間的成長というものにはか....
「小説集「山吹の花」後記」より 著者:豊島与志雄
方が多い。言いたいことを端的に表現してしまいたかったのだ。もう少し、構想をねり、
造形に努力した方が、よかったのかも知れない。だが、小説という形式に対し、何かしら....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
者の距離は、映画のカメラアングルのように動いて、眼と手は互いに裏切り、一元描写や
造形美術的な秩序からますます遠ざかるものであると考えていた。小説にはいかなるオフ....
「想像と装飾の美」より 著者:岸田劉生
の衷なる心の要求でありまた本能である。この意志の欲する装飾が即ち美術でありここに
造形の原因がある。もとよりもう一つの方面である所の模造の本能も美術の原因にはなる....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
彫りの手ほどきをして頂きたいとの事で、今日までいろいろ馬のことに苦心し、馬の姿を
造形的に現わしたいので、日本画、洋画、蝋作りまで試みたが、どれも物にならぬので、....
「学究生活五十年」より 著者:津田左右吉
を附記しておく。歌舞伎はたびたびは見なかったが、これは費用がかかるからであった。
造形芸術の方では、博物館やときどき開かれる展覧会などのおかげを蒙った外、『国華』....