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連ねる
「連ねる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
連ねるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「竜」より 著者:芥川竜之介
り》を空に張り渡すもの、あるいはまた仰々《ぎょうぎょう》しく桟敷《さじき》を路に
連ねるもの――まるで目の下の池のまわりは時ならない加茂《かも》の祭でも渡りそうな....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
くない。 この程度のバラックが神田あたりまで続いているが、一度万世橋と東京駅を
連ねる高架線のガードを潜ると、又一段と安っぽくなって来る。 表通りか銀座の裏通....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
、私の言葉は私の意味しようとするところに忠実であってくれた。然しこれから私が書き
連ねる言葉は、恐らく私の使役に反抗するだろう。然し縦令反抗するとも私はこれで筆を....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
るものが現れるということは。 しかし一方、習《ならい》、性となった・あの文字を
連ねることの霊妙な欣ばしさ、気に入った場面を描写することの楽しさが、自分を捨去る....
「その年」より 著者:宮本百合子
あって広治は徹夜で働いた晩があった。十一月のかかりで、店屋でも背戸に干大根をかけ
連ねる季節である。タイヤがあやしくなったと云って、一眠りしておきた広治が車庫で修....
「純粋小説論」より 著者:横光利一
もなく、想像力でもない。スタイルという音符ばかりのものである。しかし、この音符を
連ねる力は、ただ一つ作者の思想である。思想といっても、この思想を抽象的なものに考....
「写生紀行」より 著者:寺田寅彦
の中で離れ離れになってなんの連絡もなかったいろいろの場所がちょうど数珠の玉を糸に
連ねるように、電車線路に貫ぬかれてつながり合って来るのがちょっとおもしろかった。....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
るに、その肝心な空間的時間的な座標軸を抜きにして、いたずらに縹渺たる美辞(?)を
連ねるだけであるからせっかくの現実映画の現実性がことごとく抜けてしまって、ただお....
「悟浄出世」より 著者:中島敦
しみを極《きわ》めることをもって唯一の生活信条としていたこの老女怪は、後庭に房を
連ねること数十、容姿|端正《たんせい》な若者を集めて、この中に盈《み》たし、その....
「流線間諜」より 著者:海野十三
った土木工事で一番大きなものだったが、そのレコードはこのボゴビ町とラザレフ岬とを
連ねる堰堤工事で破ってしまったわけだ。もっとも現代の科学力をもってすれば、こんな....
「転機」より 著者:伊藤野枝
紹介されると幾度も私達の前に頭を下げて、こうして見舞った好意に対する感謝の言葉を
連ねるのであった。その男は、五十を過ぎたかと思われるような人の好い顔に、意地も張....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
は一つの立派な党派性だという陳腐な真理は論外として)。彼等によれば個人と個人とを
連ねる客観的な、外部的(彼等によれば)な標準はないからである。だが彼等は超党派的....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
互に赤と緑の障子を使って実物の赤い色ばかり撮ったものと緑色のみ撮ったものを交番に
連ねる。かくして得たフィルムを普通の活動幻灯器で写し出し、同時にフィルムの後で赤....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
黄、単寧、水銀、醋、溶和剤、黄斑粉、紅殻、樹脂――と読んでいって結局その頭文字を
連ねるのです。すると、そうしたものが、〔Gift-mo:rder〕(毒殺者)とな....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
。 なにぶんにも小生は、ほとんど日夜静臥中の病人であり、第一線的な運動に名前を
連ねること自体がすでにこつけいなことなのです。また、療養の目的からも遠いことなの....