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連れて
「連れて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
連れての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
撫《な》でながら、仕方なさそうな微笑を洩らした。汽船や汽車の旅を続けるのに、犬を
連れて行く事が面倒なのは、彼女にもよくわかっていた。が、男とも別れた今、その白犬....
「路上」より 著者:芥川竜之介
ものと見えて、妙に悪意のある微笑を漂わせながら、
「おまけにすばらしい美人を二人
連れて来ている。」と、念を押すようにつけ加えた。
が、俊助は何とも答えなかった....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
なり出した。これは御目付土屋長太郎が、御徒目付《おかちめつけ》、火の番などを召し
連れて、番所番所から勝手まで、根気よく刃傷《にんじょう》の相手を探して歩いたが、....
「或る女」より 著者:有島武郎
りの小道具や化粧品を調《ととの》えかたがた、米国行きの船の切符を買うために古藤を
連れてここに来たのだった。葉子はそのころすでに米国にいるある若い学士と許嫁《いい....
「或る女」より 著者:有島武郎
ととおりの挨拶を言葉少なに済ますと、女将は葉子の心を知り抜いているように、女中を
連れて階下に降りて行ってしまった。葉子はほんとうにしばらくなりとも一人《ひとり》....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
高く舞い上がり、ややしばらく風に逆らってじっとこたえてから、思い直したように打ち
連れて、小気味よく風に流されて行く。その白い羽根がある瞬間には明るく、ある瞬間に....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
だというかも知れない。ただ私自身にいわせるなら、それは必至な或る力が私をそこまで
連れて来たという外はない。誰でもが、この同じ必至の力に促されていつか一度はその人....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ろいろと手をかえ、品をかえて御指導の祖父……私より十|年ほど前に歿りました祖父を
連れて来て、私の説諭を仰せつけられました。何にしろとても逢われないものと思い込ん....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
休養につとめた。後その司配霊イムペレエタアの告ぐる所によれば、同僧院にモーゼスを
連れて行ったのは、霊達の仕業で、後年霊媒としての素地を作らしむる為めであったとの....
「狂女」より 著者:秋田滋
と再びその狂女を見かけた者はなかった。兵士たちはあの女をどうしたのだろう。どこへ
連れていってしまったのだろう。それは絶えて知るよしもなかった。 それから、夜と....
「初雪」より 著者:秋田滋
同じ人たちが、南国のあたたかい空気を慕って、今よりは少しばかり大きくなった子供を
連れて、希望にもえ、愛情に酔い、幸福にひたった心を抱いて、再びこの地を訪れるであ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
う。どこがよい。」「アストレーに行って、曲馬でも見よう」と、大機嫌でバーナードを
連れてアストレーに行った。これまでは宜かったが、土間の入口で大変に込み合い、大き....
「寡婦」より 著者:秋田滋
母の妹である女を寡婦として残して逝かれました。良人に先立たれた叔母は、その子供を
連れて、ペルティヨンの領地にあった私の父の家へ来て暮しておりました。私はその頃十....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
畑仕事をしてやった。乾草つくりに手をかしたり、垣根をなおしたり、馬に水をのませに
連れていったり、牝牛を放牧場から駆りたてたり、冬の煖炉に燃す薪をきったりした。そ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
というアダ名で有名な蔵原惟郭代議士(現共産党中央指導部にいる蔵原惟人氏の父君)を
連れてきて講演させたことがあった。内容はおぼえていないが、この講演には当時、非常....