連立[語句情報] »
連立
「連立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
連立の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
、余所の歴きとした奥方だが、その私より年上の娘さんの頃、秋の山遊びをかねた茸狩に
連立った。男、女たちも大勢だった。茸狩に綺羅は要らないが、山深く分入るのではない....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
にするやら仁右衛門はへたへたとお辞儀をした。 そこで、表門へ廻った二人は、と皆
連立って出て見ると、訓導は式台前の敷石の上に、ぺたんと坐っていた。狐饂飩の亭主は....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
は、やっぱり渠等も囃子の音に誘われて、男女のどちらが言出したか、それは知らぬが、
連立って、先刻の電車の終点から、ともに引寄せられて来たものだと思った。 時に、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
原場ぐらい小広うございますのに――それでも左右へ並ばないで、前後になって、すっと
連立って通ります。 前へ立ったのは、蓑を着て、竹の子笠を冠っていました。……端....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
た。それに、浅草へ出勤て、お染はまだ間もなかった頃で、どこにも馴染は無いらしく、
連立って行く先を、内証で、抱主の蔦家の女房とひそひそと囁いて、その指図に任かせた....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
におくれて我一人…… ひとつ映りまする我が影を、や、これ狐にもなれ、と思う心に
連立って、あの、屋根のある階子を上る、中空に架けた高い空橋を渡り掛ける、とな、令....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
看板に隠れた城の櫓の、今は雲ばかりを、フト仰いだ。 が、俯向いて、足許に、二人
連立つ影を見た。 「大丈夫だろうかね。」 「雷様ですか。」 男衆は逸早く心得て....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
三本ばかり摘んで、こぼれ松葉と一所に紙入の中へ入れて。それから、父親の居る時分、
連立って阿母の墓参をすると、いつでも帰りがけには、この仁右衛門の堂へ寄って、世間....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
未だに寒気がしますもの。」 と肩を窄めて俯向いた、海水帽も前下り、頸白く悄れて
連立つ。 少年は顔を斜めに、近々と帽の中。 「まったく色が悪い。どうも毛虫では....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
で、老人は苦労性だ。挨拶だの、礼だの、誰方だのと、面倒|臭えから、ちょうど可い、
連立たして、さっさと帰しちまった。」 「何しろ可かったねえ。喧嘩になって、また指....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
の俎、摺鉢の恰好まで心得てるような関係になっていたから、夏の中も随分毎日のように
連立って海岸へ行ったんで――また小児のために、それが何よりの目的なんでね。 来....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ほどは紅に膚を覗いた。…… もう容易い。……つくりものの幽霊を真中に、小按摩と
連立って、お桂さんが白木の両ぐりを町に鳴すと、既に、まばらに、消えたのもあり、消....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
て出懸けてみなさい、他の酔っぱらいと酔っぱらいが違うんだよ。愛吉さん、お前が酒と
連立ったんじゃ、向上から鴨川で対手になってくれやしない、序幕に出した強談場だし、....
「活人形」より 著者:泉鏡花
に狙う短銃の弾丸は続いて飛来らん。その時門の扉を開きて、つッと入るは銀平、八蔵、
連立ちて今帰れるなり。 さすがの泰助も度を失いぬ。 短銃の第三発轟然。 贋....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
なるのである。 火器の使用に依って新しい戦術が生まれて来た文芸復興の時代は小邦
連立の状態であり、平常から軍隊を養う事は困難で有事の場合兵隊を傭って来る有様であ....