逮夜[語句情報] »
逮夜
「逮夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
逮夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
長八はますます同情に堪えなかった。 「就きましては、明日は初七日《しょなのか》の
逮夜《たいや》に相当いたしますので、心ばかりの仏事を営みたいと存じます。御迷惑で....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るのに、家内は何かごたごたしていた。半七は指を折って、あしたは初七日、今夜はその
逮夜であることを知った。 それから五、六間ゆき過ぎると、若い町人ふうの男が半七....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
この葬列の到着するのを待ち受けているらしかった。 四 紋作の初七日の
逮夜が来た。今夜は小間物屋の二階で型ばかりの法事を営むことになって、兄弟子の紋七....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の二七日は七月七日であったが、その日はあたかも七夕の夜にあたるというので、六日の
逮夜に尾張屋の主人喜左衛門は親類共と寺まいりに行った。重吉も一緒に行った。かれは....
「わが町」より 著者:織田作之助
ら、ひょいと見ると、路地の表通りで、 「中の中の小坊さん なんぜエ背が低い 親の
逮夜に魚食うて それでエ背が低い」 そして、ぐるぐる廻ってひょいとかがみ、 「....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
か御親類だか知らないが、死人を葬り放しにしてお立ちなさるのは情ない、せめて七日の
逮夜でも済ましてお立ちになったら宜かろうに、余りと云えば情ない、それでは仏も浮ま....
「日は輝けり」より 著者:宮本百合子
の――え。 生酔《なまよい》のふりをした由良之助――由良之助―― 主人の
逮夜《たいや》に蛸肴《たこざかな》 はさもうかいな――のな。 十うとの―....
「空家」より 著者:宮崎湖処子
らずして、最初に還らざりしその不了簡に帰し、日も暮るれば死人をうちに容《い》れて
逮夜《たいや》せんと、村人に謝礼しつ、夫婦して娘の死骸を抱き上げたり、父老壮年、....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
下の名分を正し、辞儀をするにも敷居《しきい》一筋の内外《うちそと》を争い、亡君の
逮夜《たいや》には精進《しょうじん》を守り、若殿の誕生には上下《かみしも》を着し....
「枯尾花」より 著者:関根黙庵
のである、妻女は愈々哀れに思い死骸を引取り、厚く埋葬を為てやったが、丁度三七日の
逮夜に何か拵えて、近所へ配ろうとその用意をしているところへ、東洋鮨から鮨の折詰を....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ました。お富のためには真実の叔母ゆえ、後懇に野辺の送りも済ませてから、丁度七日の
逮夜の日に、本郷春木町の廻りの髪結で長次さんと云う、色の浅黒い、三十二三になる小....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
いえり。 ○マーテルリンクの『侵入者』を想い起こさしむ。 二三 同じ人の二七日の
逮夜に、知音の者集まりて、夜|更くるまで念仏を唱え立ち帰らんとする時、門口の石に....
「わが町」より 著者:織田作之助
をあてながらひょいと見ると、路地の表通で、中の中の小坊さん、なんぜ背が低い、親の
逮夜に魚食うて、そんでエ背が低い。そして、ぐるぐる廻ってひょいとかがみ、うしろに....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
。六十年も前に私などが唱えていた詞は、 中の中の小坊さん なァぜに背が低い 親の
逮夜にとゝ食うて それで背が低い というのであったが、この文句は皆さんの覚えてお....