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進まし
「進まし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
進ましの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
」 母子は逸作への愛に盛り上って愉快に笑った。 かの女とむす子は静かに食事を
進まして行った。外国の食事の習慣に慣らされて、食事中は込み入った話をしない癖がつ....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
。秀頼公が御旗御馬印を、玉造口まで押出させ、寄手の勢力を割いて明石が軍を目的地に
進ましめることを計った。真田の穴山小助、毛利の古林一平次等が、その緊急の使者に城....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
デッサン生活において、先生の指導も結構に違いはなかったが、お互の競争心理が、絵を
進ましめる事に非常な力があった事は確かである。 そこで私は普通学の勉強時代やア....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、美人局《つつもたせ》でもやりかねない女ではあるが、環境というものが、そうまでは
進ましめないでいる鼻先へ、七兵衛という奴が、猫に鰹節を見せびらかすような、キザな....
「月評をして」より 著者:豊島与志雄
ると信じている。最も必要な批評であると信じている。既に名を成した作家を正当な途に
進ましむる助けとなるものは、未だ名を成さない作家を世に紹介するものは、天才をして....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
えかねて、もう戦おうともせず、わきに身を避けて、ジャックリーヌの魂を勝手な方向に
進ましておいた。彼女は一人放任され、嚮導《きょうどう》者がなくなって、自分の自由....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
なす。――しかしまったく自由な人は、そういう空虚なときに自分を支持してくれ強いて
進ましてくれるべきものを、何ももっていない。彼はただ習慣によって歩いてゆく。どこ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れが鉄の鎧《よろい》となり、剣と楯《たて》とを供給し、彼らを保護して勝利のほうへ
進ましむるならば、彼らにとってはよいものとなるのであった。それゆえまた、苦悩や疑....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
そして辻馬車《つじばしゃ》に飛び乗り、時間借りにして、ラタン街区の方へあてもなく
進ました。
マリユスはどうなりゆくであろうか?
第四編 ABCの友
....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
けたまま、陰鬱《いんうつ》に期待するところあるかのように、黙々として馬を並み足に
進ましてきた。
小さな橋から二百歩の所で彼らは止まった。ラファイエットの馬車が....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
の真に高貴な意見を持っていた。その意見というのは、一切のものをしてそれ自身の路を
進ましめよ、というのであった。箇々の公務については、モンセーニュールはそれとは別....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
つ雲のむずかしげに片曇りせる天のさま、そぞろに人をして暑さを厭う暇もなく心忙しく
進ましむ。明戸を出はずるる頃、小さき松山の行く手にありて、それにかかれる坂路の線....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
たる格子となし、これを遠近法によりて配列せしめたる事なり。もし北寿をして今一歩を
進ましめんか日本における最初の立方体画家となりしや知るべからず。 北寿の板物を....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
許すも、この宗教家を奨励して学識研究の方法を設けざれば、日本人一般の知識の程度を
進ましむることあたわず。いわんや、この宗教家は民間にありて人民を教導するをもって....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
び」の人生|行路は、一ところに停滞して繰返されるのでなく、一歩一歩に働く人を前へ
進ましめて、事実何らかの意味で、向上発展の状態に移すのであります。ひそかにこの向....