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逸文
「逸文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
逸文の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼」より 著者:芥川竜之介
れた自習室には生憎《あいにく》誰も居合せなかった。僕は薄暗い電燈の下《した》に独
逸文法《ドイツぶんぽう》を復習した。しかしどうも失恋した彼に、――たとい失恋した....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
流された、蛙の児よ、いでや、柳の袂に似た、君の袖に縋れかし。 妙子は、有名な独
逸文学者、なにがし大学の教授、文学士酒井俊蔵の愛娘である。 父様は、この家の主....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
なる絵葉書や、新聞雑誌の切抜らしいものばかりであったが、更にその奥の方からは、独
逸文字の学術的な女の裸体研究書などが出て来た。が、それにも拘らず、目的の女の着衣....
「蠅」より 著者:海野十三
」 硝子箱の中には、沢山の白い短冊型の紙がピンで刺してあった。そして大部分は独
逸文字で書き埋められてあったが、一部の余白みたいなところには、アラビア・ゴムで小....
「蠅男」より 著者:海野十三
ぬがプロシア人らしい学者風の人物画が三枚ほど懸っている。横の方の壁には、これも独
逸文字でギッシリと説明のつけてある人体解剖図と、骨骼及び筋肉図の大掲図とが一対を....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
た。それは、雨水と泥で汚れた用箋の切端だったが、それには黒インクで、次のような独
逸文が認められてあった。
Undinus sich winden
「これじゃとう....
「沈黙の塔」より 著者:森鴎外
同情して、脚本の主人公にする。危険ではないか。お負に社会主義の議論も書く。 独
逸文学で、Hauptmann は「織屋」を書いて、職工に工場主の家を襲撃させた。....
「リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
ちふたりは障礙を微塵も受けずにアルプス山上の美しい日の出を見たのであった。僕は独
逸文学のことは好く知らずにしまうが、その中には日出写生のいい文章は幾つかあるであ....
「水の女」より 著者:折口信夫
ある。大和のみつはのめ・宗像は早く習合せられた別神であったらしい。 丹後風土記
逸文の「比沼山」のこと。ひちの郷の一統なのであった。 第一章に言うたようなこと....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
地震の中心の本所であったから、屏風その物からして多分焼けてしまったろうし、学海の
逸文もまた失われてしまったろう。 椿岳の大作ともいうべきは牛込の円福寺の本堂の....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
。この研究が即ち日本家屋論の一部であった。この日本食論と日本家屋論の或るものは独
逸文で書かれて独逸の学界で発表されたから日本よりは独逸で有名である。 独逸とい....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
上に題名を書くというような鼻持ならない黴臭い案だったから、即時にドレもこれも都々
逸文学の語であると遠慮なく貶しつけてやった。かれこれ往復二、三回もした、最後に『....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
分布している。たとえば大分県の別府温泉の西に聳え立った由布岳は、『豊後風土記』の
逸文にも、ユフの採取地である故にこの名が付いたと記している。今日の村の名または大....