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「逸足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

逸足の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
し》をとってつけたものと思いますが、スペイン速歩《そくほ》とか言う妙技を演じ得る逸足《いっそく》ならば、前脚で物を蹴るくらいの変り芸もするか知れず、それとても湯....
表現論随筆」より 著者:豊島与志雄
この方は声が美音でないためにさほどでもない。が三味線の方は絶品である。杵屋門下の逸足で、故六左衛門からひどく重んぜられていたとか。一度撥を取れば、どんなぼろ三味....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
した。文治はチャリンと受流し、返す刀で蟠龍軒の二の腕を打落しました。やれ敵わぬと逸足出して逃出す後から、然うはさせじと文治は髻を引ッ掴み、ずる/\と引摺り出して....
小説 円朝」より 著者:正岡容
文字が並んで細く顔見せてきた。 新生、馬生、龍生、小勝――みんな初代圓生門下の逸足《いっそく》で、今は亡い得がたき手練《てだれ》ばかりだった。一人一人の顔が、....
円朝花火」より 著者:正岡容
としてようやく、その運勢は華やかな姿から遠ざかっていった。 席亭の横暴を憤り、逸足として鳴っていた圓生、圓遊、圓喬、圓太郎、圓橋、圓馬の門人たちと語らって、席....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
髄系を縦断した大旅行家の嵯峨寿安が控えていた。揃いも揃って気骨稜々たる不遇の高材逸足の集合であって、大隈侯等の維新の当時の築地の梁山泊知らず、吏臭紛々たる明治の....
三国志」より 著者:吉川英治
いるか。いさぎよく、関羽に首を授けよ」 と、一鞭して馳け寄ってきた。 馬は、逸足の赤兎馬。騎り人は、まぎれもない赤面長髯の人、関羽だった。 「おおっ、汝であ....
三国志」より 著者:吉川英治
表は、ふと、玄徳の乗っている駿壮の毛艶とそのたくましい馬格を見て、 「すばらしい逸足ではないか」と、嘆賞してやまなかった。 玄徳は、鞍からおりて、 「そんなに....
三国志」より 著者:吉川英治
燕人張飛これに待ったり。そこを去るな」 あなやと思うまに、丈八の蛇矛、黒鹿毛の逸足、燦々たる甲※が、流星のごとく此方へ飛んできた。 「張飛だっ」 名を聞いた....