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遁逃
「遁逃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遁逃の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「光と風と夢」より 著者:中島敦
の山等の美しさ。 一瞬の奇蹟を眼下に見ながら、私は、今こそ、私の中なる夜が遠く
遁逃《とんとう》し去るのを快く感じていた。 昂然《こうぜん》として、私は家に戻....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
戦をして居る。それは氏郷の方から好んで為出したことではないが、他の大将ならば或は
遁逃《とんとう》的態度に出て、そして敵をして其企図を多少なりとも成就するの利を得....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
、求むる無き者は強し、之を如何ともする能わず、である。不可解は恐怖になり、恐怖は
遁逃を思わしめるに至った。で、何も責め立てられるでも無く、強請されるでも無いが、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
友公には米友公相当の感情が、むやみに頭の中に群がって来てみたり、また、それが急に
遁逃《とんとう》して空虚にされてしまったりする場合に、どこへ的を置いて矢を放って....
「教育の目的」より 著者:福沢諭吉
利して自己の平安幸福をいたさんと欲するにすぎず。盗んでこれを匿《かく》し、殺して
遁逃《とんとう》するは何ぞや。他の平安幸福をば害すれども、おのずから害するを好ま....