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遅くとも
「遅くとも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遅くともの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
そのつもりで小支度して置け」 学校へゆくは固より僕の願い、十日や二十日早くとも
遅くともそれに仔細はないが、この場合しかも今夜|言渡《いいわたし》があって見ると....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
っているところから考えて、当然のことであったろうが、その代わりそういう新聞社は、
遅くとも三十六時間後には非常な後悔に襲われると共に、睡りから覚めたように“巨船ゼ....
「乱世」より 著者:菊池寛
ようとした。また、もし我々が斬られるのなら、四日市の本営に呼び出されたあの晩か、
遅くともあの翌日には、斬られているはずである。今まで、捨てておかれるはずはない。....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
りんになっているのか、いずれとも判じかねた。遂に僕は胆を潰して叫んだ。 「もっと
遅くともいいぞ。……霞ヶ関まで、一両でやってくれ」 「一両は要らねえ。四貫で沢山....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
鹿島灘の護り いよいよ米国大空軍の来襲は、確かになった。 早ければ今夕、
遅くとも明日の夕刻までには、敵影が鹿島灘に現れることになろうと云うことであった。....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
人は相談をした。そうして大島司法主任には彼が不在だったと報告して、二人で共力して
遅くとも三日の中に彼を引き捕えてやろうと誓った。 いかに大胆な彼でも白昼堂々と....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
だ。 こんな噂もある。 太平洋に、やがて空前の大海戦がはじまるだろう。それは
遅くとも、あと半年を待たないだろう。太平洋をはさんだたくさんの国々が、二つに分れ....
「女難」より 著者:国木田独歩
卜者から女難があると言われたのじゃ、けれども今から女難もあるまい、早くて十七八、
遅くとも二十ごろから気をつけるがよい』と申しました。 ところが私にはその時(十....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
です。」 「土を二つ重ねた。」 「分りました。じゃ、出来れば今日中に届くように。
遅くとも明日午前中に届くように。スリー・ハンドレッドでいいんですね。」と、念を押....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
い。第一、それほどの泥酔だったら、朝までグッスリ寝込んで、眼は覚めない筈である。
遅くとも一時までに一回起きて、寝室の扉に鍵を下されたということが、酔いが比較的浅....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
う」 だが一体どうしたことだ? 一晩も泊まっては来ないではないか。 どんなに
遅くとも帰って来た。 「遠慮はいらない。泊まっておいでよ」 私は心で云ったもの....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
しているようなものである。 ある種の芸術が昭和二十年代の政治に役立つためには、
遅くともそれが昭和の初年には完成していなければならぬし、そのためにはすでに明治大....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
とんどない。またもし実験の道具が既にある物で間に合えば、その品物の名前を書いて、
遅くとも前日には助手のアンデルソンに渡す。これはアンデルソンが急がなくて済むよう....
「自殺か他殺か」より 著者:小酒井不木
した。 「それには深いわけがあるんだ。まあ兄さん、しばらく待っておくれよ。多分、
遅くとも今日の午後には、Pのおじさんから電話がかかるだろうから」 果たして、午....
「城」より 著者:カフカフランツ
。機会を見て、奥さんと話してあげましょう。そして、あなたにさらに、クラムの返事は
遅くとも一週間以内にくるだろう、とお約束するのですから、わたしのいうことに従わな....