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遊ばす
「遊ばす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊ばすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
若殿様は晴々と、美しい歯を見せて御笑いになりながら、
「父上、父上、そう御腹立ち
遊ばすな。牛飼めもあの通り、恐れ入って居《お》るようでございます。この後《のち》....
「竜」より 著者:芥川竜之介
たのであろう。』などと哂《わら》うものもございました。けれども中には『竜王が鎮護
遊ばすあの池に獺の棲《す》もう筈もないから、それはきっと竜王が魚鱗《うろくず》の....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
ある》かっしゃる山路を越えて行きやす。)
(もし、それへ乗って今からお遁《に》げ
遊ばすお意《つもり》ではないかい。)
婦人《おんな》は慌《あわた》だしく遮って....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
。若奥様が、島田のお髪、お振袖と承りましたから、私どもは、余計そのお姿のお目立ち
遊ばすように、皆して、かように申合せましたのでございます。 僧都 はあ、さてもお....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
最愛しさに覚悟も弱る。私は夫のござんす身体。他の妻でありながらも、母さんをお慕い
遊ばす、そのお心の優しさが、身に染む時は、恋となり、不義となり、罪となる。 実....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
気が怯けて、口も満足利けませんから、何が気に入らないで、失礼な顔をすると、お思い
遊ばすのも無理はない、なあ。…… このお家へは、お台所で、洗い物のお手伝をいた....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
(やがて嬉しく溶けて流れて合うのじゃわいな)の方を聞かして欲しいと、山姫様、御意
遊ばす。」 藤助は杯でちょっと句切って、眉も口も引緊った。 「旦那方の前でござ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
です、いつも素見大勢。山の方から下りていらっしゃる方、皆さん学者、詩人連でおいで
遊ばすでしょう。英語はもとより、仏蘭西をどうの、独乙をこうの、伊太利語、……希臘....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
あの床の間の花かしら、」 と一際首を突込みながら、 「花といえば、あなたおあい
遊ばすのでございましょうね、お通し申しましてもいいんですね。」 「串戯じゃない。....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
おいでなさりましたよ。この辺までいらっしゃいます前には、あの、まあ、伊勢へおいで
遊ばすお方に、山田が玄関なら、それをお通り遊ばして、どうぞこちらへと、お待受けの....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
んだが、御免蒙る、ふん、それで可いのか。――御免蒙る――」 「それでも、おなぶり
遊ばすんですもの、私は辛うございます。」 「可いさ、来なけりゃ可いさ、そのかわり....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て面白おかしくなっているまでじゃ。そもそも竜宮と申すのは、あれは神々のおくつろぎ
遊ばす所……言わば人間界の家庭の如きものじゃ。前にものべた通り、こちらの世界は造....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
入など、かたがた、三年にも四年にも、さっぱりおいでがござりません。もっともお栄え
遊ばすそうで。……ただ、もし、この頃も承りますれば、その上方の御老体は、今年当月....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
す。――まあ、貴女が。) と云って、廚子を拝んで、 (お気にめして、時々お持ち
遊ばすそうで、ちっとも埃がついていません。――あすこへ……明るい処へ参りましょう....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
する。 「だっておい四|度素帰をしたぜ、串戯じゃあない。ほんとうに中洲からお運び
遊ばすんじゃあ、間に橋|一個、お大抵ではございませんよ。」 「おや、母親がいった....