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「遊び半分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遊び半分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
まえさん達は唯の御見物ですかえ。それとも何かの御用ですかえ」 「まあ、御用半分、遊び半分よ」と、半七は何げなく云った。「なにしろ、ここもむやみに開けてくるらしい....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ているんですが、どっちかというと孱弱い方で、米屋のような力仕事には不向きなので、遊び半分にぶらぶらしているようでした」 「尾張屋には死んだ娘と主人のほかに誰がい....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
から、やがて素人を引入れ始めたんです……つまり、休憩で退廷した時なぞに、休憩室で遊び半分の傍聴者を誘って、今度の事件はどうなるでしょう、なんてことを引ッ懸りにし....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の天金、西洋料理の清新軒。まずザッとこんなものであるから、今日のカフェーのように遊び半分にはいるという店は皆無で、まじめに飲むか食うかのほかはない。吉川のおます....
単独行」より 著者:加藤文太郎
んな日は雪崩の心配はないらしい。 上高地は弥陀ヶ原のように凄く吹雪かないから、遊び半分に行ってもいいと思う。 立山 三月十七日 快晴 千垣九・二〇 藤....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
元で春に近いザラメのような雪がサラッ、サラッとなった。 ――勿論俺だちの仕事は遊び半分には出来ることでもないし、それに俺だちのようなものが、後から後からと何度....
薬草取」より 著者:泉鏡花
。別に拝みようも知らないので、唯、母親の病気の快くなるようと、手を合せる、それも遊び半分。 六月の十五日は、私の誕生日で、その日、月代を剃って、湯に入ってから....
家なき子」より 著者:楠山正雄
いても、いいことばかりはないでしょう」とミリガン夫人は続けた。 「この船にだって遊び半分ではいられません。ルミもやはりあなたと同じようにたくさん勉強をしなければ....
両面競牡丹」より 著者:酒井嘉七
、急ぐお稽古でもございませんし、ぜひ憶えねばならぬ訳でもございません、これから、遊び半分に、ゆっくりと、お稽古させて頂きたいと存じます」 と、かように申された....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
かった。姉娘はおっとりとして、妹娘は利発であった。姉娘には婿養子があり、その人は遊び半分に私の中学の先生をしていた。私のクラスに朝日という少年がおり、これを小泉....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
その方は、毎年暗闇祭には稼ぎに来るんだな」 「実は旦那、稼ぐというのは二の次で、遊び半分、まあ毎年来て居ります。私ばかりじゃぁございません。仲間の者がみな腕試し....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
あったから、どういう方面に二葉亭の力を煩わす意があったか知らぬが、哈爾賓の支店に遊び半分来てくれないかといった。二葉亭は徳永とは初対面であったが、徳永の人物を臂....
火夫」より 著者:カフカフランツ
でメモ帳を取り出し、むろん探偵式にいえば正しくはない女中の観察点をカルルの外見と遊び半分に結び合わせようとしたというのだった。 「私の甥はこんなふうに見られてい....
判決」より 著者:カフカフランツ
の一軒である。彼はちょうど、外国にいる幼な友達に宛てた手紙を書き終えたばかりで、遊び半分のようにゆっくりと封筒の封をし、それから机に肘をついたまま、窓越しに川を....
変身」より 著者:カフカフランツ
も食べなくなっていた。ただ、用意された食べもののそばを偶然通り過ぎるときにだけ、遊び半分に一かけ口のなかに入れるが、何時間でも口のなかに入れておいて、それからた....