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遊び道具
「遊び道具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊び道具の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
るのである。ずいぶん首の痛くなる遊びであった。 どんぐりはそんな風にいろいろの
遊び道具をわれわれに与えてくれた。横町の黒塀の外は、秋から冬にかけて殊に賑わった....
「未開な風景」より 著者:宮本百合子
のや青いものが上になったり下になったり、銀座の夜店で売っている色紙細工の気味悪い
遊び道具のように、のたくり廻るのを感じた。 油井は、喉仏から出すような声で話し....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
の素木の積木が、その年の九月初め日本橋の三越の玩具部に売っていた唯一の子供たちの
遊び道具であった。子供たちに積木してやっているわきの座布団の上に、裾まわし分だけ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
遊びを盛んに流行《はや》らせている時分に、与八がそれをやめさせて、身を以て彼等の
遊び道具に提供し、この「河原の石」を始めさせたという履歴を持っているものですから....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
なものが出る。山本山の玉露・栄太郎の甘納豆・藤村の羊羹・玉木屋の佃煮・薬種一式・
遊び道具各種。到れりつくせりだ。「お前、西洋へ行くなら盲唖学校へはいって、あのそ....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
い遊戯室に引揚げて来たのだが、そこは大広間に負けないほど大きくて、大小いろいろの
遊び道具で一杯だった。中でも一番大きいのは揺木馬で、本当の子馬みたいだった。それ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
も。女の子二人にブローチと花、おばさま御自身には紐とよそゆきの袖口。男の子には水
遊び道具と切符遊び。そんなものを買ってくたびれてかえりました。国男さんはもう四日....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ないようにしてあった。母親がその恐ろしい鎖を見て、「まあ、私の子供にちょうどいい
遊び道具だ、」と言ってそうさしたのだった。
二人の子供は、それでもきれいなそし....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
瞞着する。 「あつちのウチぢや、酒と料理の外に、麻雀、碁将棋、トランプ、花フダ、
遊び道具を取り揃へてお客が自分のクラブのやうに寛いだ落つきをもたせるやうにするん....
「邪教問答」より 著者:坂口安吾
わむれの言葉でいわばそんな奇妙な言葉があるために天皇が子供たちの悪フザケに恰好の
遊び道具となったようなものだった。実質の伴わない架空な威厳、形式的な威厳によって....
「イグアノドンの唄」より 著者:中谷宇吉郎
いき》をもらす。 北海道の長い冬休みを、子供たちとこの疎開先で過《すご》した。
遊び道具も本もない疎開先の生活で、とくに連日の吹雪の夜など、子供たちはよく私に話....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
け永く大事にしてしまっておこうとするものまで、親も知らないうちに自然に調えられる
遊び道具、これを子どもは「おもちゃ」というものの中に入れていない。 オモチャと....