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遊君
「遊君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊君の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
が、『類聚名物考《るいじゅめいぶつこう》』四十に『異本曾我物語』に「この虎と申す
遊君は母は元来平塚の者なり、その父を尋ぬれば去《さんぬ》る平治の乱に誅《ちゅう》....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
胸中に入らしめた、豊太閤ゆかりの遺品と称する香箱が秘められてありました。だから、
遊君薄雪のおどり上がったのは当然なことで―― 「まあ! うれしゅうござります! ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
端から皆嘘のように貶《けな》したが、それは今日来朝の外人が吉野高尾ほどな文才ある
遊君《ゆうくん》に会わず、人に大便を拭《ふ》かす貴族の大人をも見ぬからとて、昔も....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
摩納を呼び汝珠を取ったかと問うに、全く王の太子、王の首相、国中第一の長者、第一の
遊君の四人と共謀して取ったと答う。王すなわち五人の者どもを禁獄したが容易に裁判済....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
《つく》し仕上げた物という。 アテナイオスの『学者燕談』一三には、当時アテーネ
遊君の大親玉フリーネがエレウシスの大祭に髪を捌《さば》いて被《おお》うたばかりの....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
ですが御覧の通り、当場所も疾の以前から、かように電燈になりました。……ひきつけの
遊君にお見違えはございません。別して、貴客様なぞ、お目が高くっていらっしゃいます....
「赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
遊んでみる。 神田錦町の錦輝館(きんきかん)の二階の広間、正面の舞台には伊藤痴
遊君が着席して、明智光秀の本能寺襲撃か何かの講演をやってる。それに聞きほれたり、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
小万ともなる。東海道名所|図会《ずえ》の第五巻に記して曰《いわ》く、 「駅路の
遊君は斑女《はんじょ》、照手《てるて》の末流にして今も夕陽《ゆふひ》ななめなる頃....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
と一枚上にひっかけて来たとおもうともうその持つべき役になりあがっているのである。
遊君 芝居を出て、暗い石だたみの道を歩くと、芸者屋がある。二階にあがってゆくと....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
、彼らが殺生を業として、屠者すなわち餌取の類と見做された為である。そしてその女が
遊君を事とするというのは、右の河原者なる浄人の女房が美しく着飾って、一人あるきし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ばれて来る。 燭台の一つ一つは白い手に持ち捧げられていた。君立ち川、六条などの
遊君や白拍子たちだった。月例、欠かさぬ二次会なので、馴じみでない客、馴じみでない....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
っていた。 堀川、六条、紅梅ノ辻子、そのほか方々の妓家からよび集められた一流の
遊君たちが、ここをうずめていたばかりでなく、脂粉の園は狼藉をきわめ、酒に飽き、戯....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
。その「宿」が発達して、一般旅人を宿泊せしめる「宿駅」となるものもあれば、「宿の
遊君」を置いて婬蕩の方面に発展し、ついには遊女を以て宿の長者の名をもっぱらにせし....