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遊廓
「遊廓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊廓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
も相当にあった。
ふと柿江の眼の前には大黒座の絵看板があった。薄野《すすきの》
遊廓の一隅に来てしまったことを柿江は覚《さと》った。そこには一丈もありそうな棒矢....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
」 「そうじゃそうじゃ」と評議一決。やがて黒羽町に入込《いりこ》むと、なるほど、
遊廓と背中合せに、木賃宿に毛の生えたような宿屋が一軒、簷《のき》先には△△屋と記....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
毛の橋が架けられる。あくる万延元年の四月には、太田屋新田の沼地をうずめて港崎町の
遊廓が開かれる。外国の商人館が出来る。それからそれへと目ざましく発展するので、こ....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
俥でくる途中、ついこの近まわりに、冷たい音して、川が流れて、橋がかかって、両側に
遊廓らしい家が並んで、茶めしの赤い行燈もふわりと目の前にちらつくのに――ああ、こ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
せられている人物で、その実力は測るべからざるものとされている。ただ商売が、さる大
遊廓の持ち主であるため、実力は十分にありながら寧ろ市政の表面にはあまり出たがらな....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
いので、あの夜自分が非番であるにも係わらず、忍んで行って、犯行の後、巧みに千往|
遊廓へ現われたとも考えられた。 しかし又、白蛇のお由を知っている四十男はこう言....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
●第五景・山賊邸展望台 首領 鴨川 布助 ●第六景・奈良井
遊廓 花魁初菊 鴨川 布助 痺れる脳髄! もし此処で卒倒したらば、それで万事....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ものはない。一般に島原とか、島原の芝居とか呼んでいた。明治の初年、ここに新島原の
遊廓が一時栄えた歴史をもっているので、東京の人はその後も島原の名を忘れなかったの....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
売の人にも意見されて、もう少し世の成行きを見ていようといううちに、京橋のまん中に
遊廓なぞを置くのはよくないというので、新島原は間もなくお取潰しになりまして、妓楼....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
はたと打着かってはまた羽音を響かす、蚊が居ないという裏町、俗にお園小路と称える、
遊廓桜木町の居まわりに在り、夜更けて門涼の団扇が招くと、黒板塀の陰から頬被のぬっ....
「経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
て、いわゆる異人館が続々建築されることになった。それに伴って新しい町は開かれる、
遊廓も作られる、宿屋も出来るというわけで、今までは葦芦の茂っていた漁村が、わずか....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ったのではない。優しい柔かな流に面し、大橋を正面に、峰、山を右に望んで、橋添には
遊廓があり、水には蠣船もながめだけに纜ってあって、しかも国道の要路だという、通は....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
ごとく人のゆききするのを、心地よげに、久しぶりに見惚れていた。もっともその間に、
遊廓の窓だの、囲いものの小座敷だの、かねて照準を合わせた処を、夢中で覗く事を忘れ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
していて、正直に新富座という人は少なかったようである。明治の初年、ここに新島原の
遊廓を開いたが、四年の七月に立退きを命ぜられ、その跡へ新富町という町が出来て、そ....
「島原の夢」より 著者:岡本綺堂
ものはない。一般に島原とか、島原の芝居とか呼んでいた。明治の初年、ここに新島原の
遊廓が一時栄えた歴史を有っているので、東京の人はその後も島原の名を忘れなかったの....