遊戯[語句情報] »
遊戯
「遊戯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊戯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
るとともに解剖する)には与えられない。それらの人々はそれらの人々の一生を恐ろしい
遊戯のうちに用い尽くすのである。あらゆる幸福はそれらの人々には解剖するために滅少....
「春」より 著者:芥川竜之介
も同情していた。姉の意見は厳粛《げんしゅく》な悲劇をわざと喜劇に翻訳する世間人の
遊戯であるなどとも言った。こう言う言い合いのつのった末には二人ともきっと怒り出し....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
ふゆばい》か何かのように、じっと石段の上に佇《たたず》みながら、一年生の無邪気な
遊戯を、余念もなく独り見守っている。その山高帽子とその紫の襟飾《ネクタイ》と――....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
らの汀を振返っては声々に笑ったり話したりしていた。
容貌の醜い若者はこの新しい
遊戯を見ると、すぐに弓矢を砂の上に捨てて、身軽く河の流れを躍り越えた。そこは彼等....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
伝説」の中に死は苦痛か否かと云う実験をしたことを語っている。しかしこう云う実験は
遊戯的に出来るものではない。彼も亦「死にたいと思いながら、しかも死ねなかった」一....
「或る女」より 著者:有島武郎
合わさんばかり寄り添って腰をかけて、トランプをいじって遊んだ。岡は日ごろそういう
遊戯には少しも興味を持っていなかったが、葉子と二人《ふたり》きりでいられるのを非....
「卑怯者」より 著者:有島武郎
になって、何かしゃべりながらも飛びまわることはしないでいたのだ。興味の深い静かな
遊戯にふけっているのであろう。彼がそのそばをじろじろ見やりながら通って行っても、....
「星座」より 著者:有島武郎
誤りに陥《おちい》りやすいことを論定したかった。この事業は清逸にとってはたんなる
遊戯ではなかった。彼はこの論文において彼自身を主張しようとするのだ。これは西山、....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
上げたような飯を食って一生を過ごして行かねばならぬ漁夫の生活、それにはいささかも
遊戯的な余裕がないだけに、命とかけがえの真実な仕事であるだけに、言葉には現わし得....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
一筋道を自由に押し進むところに何の努力の助力が要求されよう。 私は創造の為めに
遊戯する。私は努力しない。従って努力に成功することも、失敗することもない。成功す....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
が済んだ放課の時だ。風にもめげずに皆駆出すが、ああいう児だから、一人で、それでも
遊戯さな……石盤へこう姉様の顔を描いていると、硝子戸越に……夢にも忘れない……そ....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
、通しません。 天神様へ願掛けに、願掛けに。 通らんせ、通らんせ。 唄いつつその
遊戯をす。 薄、天守の壁の裡より出づ。壁の一|劃はあたかも扉のごとく、自由に開く....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
呼んで、(鶴谷の邸の妖怪変化は、皆私が手伝いの人と一所に、憂晴らしにしたいたずら
遊戯、聞けば、怪我人も沢山出来、嘉吉とやら気が違ったのもあるそうな、つい心ない、....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
き学校は出たのだそうだが、ある会社の低い処を勤めていて、俳句は好きばかり、むしろ
遊戯だ。処で、はじめは、凡俳、と名のったが、俳句を
遊戯に扱うと、近来は誰も附合わ....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
も、つまりは男子の節句という、勇ましいというよりもむしろ荒々しい気風にふさわしい
遊戯であるからではなかろうか。既に近松門左衛門の『女殺油地獄』の中に――五月五日....