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遊楽
「遊楽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊楽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
事祝《ことほ》いでやった、 「人民集賀、飲食富豊、代々無絶、日々弥栄、千秋万歳、
遊楽不窮」と。 しぐれ降る頃には、裳羽服《もはき》の津の上で少女男が往き集う歌....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
歌舞音曲のたぐいを禁ずるに過ぎないのであるが、それに伴って多人数の集合すること、
遊楽めいたこと等は、すべて遠慮するのが其の時代の習慣であったので、さし当り七月二....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
職人商人まで身分不相応に綺羅を張り、春は花見秋は観楓、昼は音曲夜は酒宴……競って
遊楽に耽っております。山海の珍味、錦繍の衣裳、望むがままに買うことも出来、黄金の....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ろう。 一首は、天皇に供奉して行った多くの若い女官たちが、阿虞の浦で船に乗って
遊楽する、その時にあの女官等の裳の裾が海潮に濡れるであろう、というのである。 ....
「青春論」より 著者:坂口安吾
ては降参するが、モリカワシンの堂々たる男の貫禄とそれをとりまいて頼りきった女達の
遊楽の舞台を見ると、女達の踊りがどんなに下手でも又不美人でも一向に差支えぬ。甘美....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
、養命保身。なんでも根はそれだけで、理窟をこねてルル説明に及んだところで、現実に
遊楽する境地がなきや納得できやしませんです。戦争と兵隊は養命保身の至極の境地でし....
「神経衰弱的野球美学論」より 著者:坂口安吾
た。精神病院の一室にいるよりはマシであったということゝ、後楽園以外に手近かな健全
遊楽地帯がなかったというだけのことである。 この二週間の野球見物から得た新知識....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
しょ」 という。東京では、百二十円から、百四十円だそうである。 ヒロポン屋は
遊楽街を御用聞きにまわっているのである。最も濫用しているのはダンサーだそうで、皮....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
で、遊興街を郊外へ移しつつある。これでは話がアベコベだ。温泉地というものは中心が
遊楽であるのが当然で、したがって街の中心も遊興街、温泉旅館街で構成さるべきであり....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ていたといっても好い。人の好い主君は、阿諛する旧臣下や芸人の輩に取巻かれて、徒に
遊楽の日を送り迎えていた。またそれよりもわるいのは、いろいろの女性によって家庭の....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
されていない。日曜ともなれば、その賑いは、また格別だ。ところが、その日曜に、この
遊楽道路に交通整理物々しく、ズラッと警官が中央に立って、右側通行、その厳格なこと....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
海水浴に適したところが所々にあって、ここで泳いだらさぞ気持がよさそうだ。現代人の
遊楽は、単に風景を眺めることではなくて、それをスポーツに利用することを喜ぶ傾向に....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
ノルマンジーホテルに着いた。此処は巴里から自動車で二時間余で着く賭博中心の世界的
遊楽地だ。 壮麗な石造りの間の処どころへ態と田舎風を取入れたホテルの玄関へ小田....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
任、到処只看青草稠。 (船や汽車にゆられてなりゆきのままに行き、南米の九月に春の
遊楽をこころみる。尼川は幾千の谷を横断して流れ、安岳は幾百の州国を縦貫してそびえ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
て見た事もなかったろうし、その常に憧憬している日本内地の都会生活者と伍して半日の
遊楽をほしいままにするということは彼女らにとって望外の幸福を感じずにはいられなか....