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遊行上人
「遊行上人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遊行上人の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を相手にして、その盗人《ぬすびと》の誤解から免《のが》れようとしました。その時は
遊行上人《ゆぎょうしょうにん》に助けられました。 甲州街道の鶴川では、雲助ども....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
は会津に在城していたが上洛《じょうらく》の途に上った。白河を越え、下野にかかり、
遊行上人に道しるべした柳の陰に歌を詠じ、それから那須野が原へとかかった。茫々《ぼ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《たね》と仕掛《しかけ》があるんだ。その天竜寺という寺へよ、この三日ばかり前から
遊行上人《ゆぎょうしょうにん》が来ているんだ」 「ゆぎょう上人ていのは何だい」 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いう理由だけで、群衆のために手込めに遭《あ》わされようとした。幸い、あの時には、
遊行上人《ゆぎょうしょうにん》のような眼の開いた人がいて、自分を擁護してくれたけ....
「細木香以」より 著者:森鴎外
主人小倉が後に名を是阿弥と云ったことを知った。香以は相摸国高座郡藤沢の清浄光寺の
遊行上人から、許多の阿弥号を受けて、自ら寿阿弥と称し、次でこれを河竹其水に譲って....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
なる故であろう。 按ずるに、鉦を叩いて念仏を申す托鉢の聖は古くからあった。後に
遊行上人出づるに及んでそれがことに発達し、カネタタキまたはカネウチなどと呼ばれた....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
って、花魁の御法事御供養をなさい、お金はかゝりますが、仕様が有りません、藤沢寺の
遊行上人か祐天和尚でも弘法大師でも有難い坊さんを大勢頼んで来て、大法事か何かして....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ら後には不明になったが、少なくとも遊行が一処不住の漂泊生涯を意味していたことは、
遊行上人などの例を比べてみてもよく判る。遊行女婦だからいつでも田舎わたらいをして....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
最後に出て特殊民を済度した念仏の行者は、時宗の開祖たる一遍上人智真である。彼は
遊行上人ともいわれる程で、念仏を唱えて諸国を遊行しつつ法を説いたもので、この遊行....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
を呈し、婬を鬻いだのであったが、しかもこれ「遊行」の文字の古く用いられた実例で、
遊行上人の「遊行」もまたこの意味にほかならぬ。
遊行上人は必要上施主の供養によって....