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「運動費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

運動費の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
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半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がいろいろの策動をして、幕府困らせをやる。今度の一件も薩州屋敷あたりの者が内々で運動費を使って、こんな悪戯《いたずら》をして、幕府の歩兵の信用を墜《おと》させよ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
その住職が持っていたんですか」 「いつの代でも、なにかの問題で騒ぎ立てれば相当の運動費がいります。時光寺は本来小さい寺である上に、住職が本山反対運動に奔走《ほん....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。討幕派の軍用費調達というほどの大仕掛けではなくとも、江戸をあばれ廻る浪士どもの運動費調達ぐらいのことは無いともいわれない。岡崎が懸念するのも無理はないと思った....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りに万次郎が来た。与兵衛は主人の家出の事情を打ち明けて、そのありかの知れるまでは運動費の二千両を渡しかねるから、暫く猶予してくれと懇願すると、万次郎はそれを信じ....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
のらしいが、支那の当路へ軍器を売り込もうとして、財産のほとんど全部を品物の購入や運動費に投じて、すっかりお膳立てが出来たところで、政府筋と支那との直接契約が成立....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
の利益よりも政党の利益ばかりを主とする者がある。人民に税金を課して自分達の政党の運動費とする者もある。人間に悪人と善人とあるごとく、政党にも悪党と善党とある、そ....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
によると、この運動には大本教も昭和神聖会も何等の関係がないのであり、従って莫大な運動費が出ているなどは全くのデマであって、実は寧ろ資金の欠乏で運動があまり思わし....
神棚」より 著者:豊島与志雄
、それももう面倒くさかった。蟇口の底を見ると、まだ三十銭残っていた。お久が今日の運動費に入れてくれたのが、それで全部になるわけだった。何に使ってくれようかと思っ....
聴衆0の講演会」より 著者:中井正一
た。 知事選挙戦に彼等は私を推して現知事と一対一の戦を挑ましめて、僅か三万円の運動費で二十九万二千票を集めてくれた。 聴講者0《ゼロ》の講演会場で、母と二人....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
願い出た。 「なる程、それはそうだ。ではも一度調べて見てくれないか」 こいつも運動費をウンと貰って、飛出して行った。他へは行こう筈がない。矢張弁天社内の茶店で....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
か分らなかった。 つまりこの尼と金三郎とは深い関係であった。それを説いて今度の運動費を出させて、それで三人が備前岡山に乗込んだのであった。 結局どうやらこう....
春宵因縁談」より 著者:佐藤垢石
木はそのとき僅かに三十二歳。政党人としてはほんの駈けだしである。立候補しても選挙運動費はたった三千円しか用意できなかった。 選挙期日の二日前、つまり明後日は投....
巷の声」より 著者:永井荷風
忘れざるものは競争売名の一事のみである。聞くところによれば現代の小学生は小遣銭を運動費となして、級長選挙の事に狂奔することを善事となしているというではないか。 ....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
たうえ、九条関白に運動してもらってついに勅許を得たとある。これにももちろん多額の運動費を使ったことであろう。 基衡はまた藤関白忠実の荘園を管理しておったが、忠....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
所引、谷三山宛岡本黄中の書信にみゆる如く、奈良坂の夙は二条家に対して三百両という運動費を使ってまで、大和の夙の頭村たる資格を主張したのであった。これはけだし安政....