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運動靴
「運動靴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
運動靴の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犯人」より 著者:太宰治
中から、夏服、シャツ、銘仙《めいせん》の袷《あわせ》、兵古帯《へこおび》、毛布、
運動靴、スルメ三|把《ば》、銀笛、アルバム、売却できそうな品物を片端から取り出し....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
にいじろじろ眺《なが》めているのもある。フロック・コートは承知したがズックの白い
運動靴をはいて同じく白の手袋をちょっと見たまえと云わぬばかりに振り廻しているのは....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に小豆革の帯して手拭を腰にぶらさげ、麦藁の海水帽をかぶり、素足に萎えくたれた茶の
運動靴をはいて居る。二人はさッさと歩いた。太田君は以前社会主義者として、主義宣伝....
「道標」より 著者:宮本百合子
の影がない。ナターシャはきっすいのソヴェト娘として育ち、生きている。ヒールのない
運動靴のようなものをはいて、いくつも薬袋をのせた盆をもってドアの外を通ってゆくナ....
「冗談に殺す」より 著者:夢野久作
くと着込んで、ガマ口を尻のポケットへ押し込んで、鳥打帽子と西洋手拭と、ラケットと
運動靴を抱えると、石鹸を塗って辷りをよくしておいた障子をソーッとあけて、裏町の屋....
「ソヴェトのピオニェールはなにして遊ぶか」より 著者:宮本百合子
るで若い共産党青年女子《コムソモールカ》だ。上は制服をきているが足はむき出しで、
運動靴をはいている。元気なもんだ。 われわれは、カンカン日にてらされながら、ひ....
「泣虫小僧」より 著者:林芙美子
外で待ってるンだよ」 有楽町で降りて、銀座裏の雑誌社まで歩くと、啓吉のズックの
運動靴は、水でびたびたして来た。赤や緑の服を着た珍しい女達が通っている。 「大き....
「今年こそは」より 著者:宮本百合子
、子供たちの輿論調査が行われました。学校生活で一番希望されていることは、学用品・
運動靴の配給や、給食をもっとほしい、ということです、子供達が住んでいる町にのぞん....
「伯林の降誕祭」より 著者:岡本かの子
るのは、どこでも同じしつらえではあるが、独逸はやっぱり独逸らしい。靴屋の安売――
運動靴に、平常靴に、雪靴に、金と赤のイヴニングシューズまで寄せて一円五十銭也と括....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
爪頭と踵との間隔――つまり土つかずを持った奴はない。そして又オーヴァー・シューや
運動靴の様な特種なものには、それぞれ特有なゴム底の凹凸なり、又は金属的な装置があ....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
着換えをする。よれよれの紺のスラックスに肱のぬけたナイロンのジャンパー、ベレエに
運動靴……何年か前に友達の絵描きが置いて行った絵具箱に三脚を結びつけたのを肩にか....
「ニュー・ヨーク 『青春の自画像』より」より 著者:前田河広一郎
u do? ミサワです。』 扁平ったい声であった。冬もまぢかなのに、テニス用の
運動靴をはいている。 木元は木元で、別行動をとっていた。彼はズボンのポケットか....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
ている息苦しさ悩ましさに、胸を喘がせ切っていたのです。二人とも、軽そうな水浸しの
運動靴で、ピチャピチャと土を濡らして歩いています。悩ましい肢体を惜しげもなく陽に....