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運命論者
「運命論者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
運命論者の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ね……そいつの人生観《ライフ・フィロソフィー》がばかにおもしろいんです。徹底した
運命論者ですよ。酒をのんで運命論を吐くんです。まるで仙人《せんにん》ですよ」
....
「運命論者」より 著者:国木田独歩
「イヤ僕は最早《もう》戴《いただき》ますまい。」と杯《さかずき》を彼に返し「僕は
運命論者ではありません。」 彼は手酌《てしゃく》で飲み、酒気を吐いて、 「それ....
「変な男」より 著者:豊島与志雄
でしたよ。」そして中村は取ってつけたような笑い方をした。「そうするとあなたは……
運命論者ですね。」 「反対です。生きるも死ぬるも自分の手で処置したいから、あやふ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
れわれは、煙草をふかして機会を待ち望むのほかに何事も手につかない。わたしは急激に
運命論者にならんとしつつある。風や氷のような、とかく不確実な要素のものばかりを取....
「兄妹」より 著者:岡本かの子
木田独歩は「驚き度い」と言い続けながら、あんなにも運命の偶然性、(前に独歩の小説
運命論者を兄は妹に言って聞かせていた)を恐れているのだ。僕達青年も刹那主義や自然....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
「午後三時には君か僕か、二人のうちのどちらかにきっと故障がはいる」 「あなたは
運命論者ですか」 「でなければ、君にこんなことは教えはしないよ。あはは……」 ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
に了解しやすき諧謔《かいぎゃく》及び辛辣《しんらつ》に過ぐる諷刺とを喜ぶ事なり。
運命論者の如く殆《ほと》んど未来に対して何らの考慮憂苦をも有せざる事なり。祭礼と....
「押入れ随筆」より 著者:吉川英治
たかもしれないのである。そんなことをも思い出すと、ミス東京の当夜でも、私はまた、
運命論者のような運命観を、彼女らの“美”の光輝の上へ二重に見ないではいられなかっ....