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運座
「運座〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
運座の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ねにあずかって恐縮至極でございますな。手前のはほんの下手《へた》の横好きで今日も
運座《うんざ》、明日も
運座、と、所々方々へ臆面もなくしゃしゃり出ますが、どういう....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
かった。九月にはいって晴れた空がつづいた。きょうは夕方から深川に発句《ほっく》の
運座《うんざ》があるので、まずお絹の病気を見舞って、それから深川へまわろうと、彼....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
明日を待つことにした。その日は半七に別れて、おじさんは深川の某所に開かれる発句の
運座に行った。 その晩は遅く帰ったので、おじさんは明くる朝早く起きるのが辛かっ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
なった。 「青山さん、宅じゃこんな勤めをしていますが、たまにお暇をもらいまして、
運座へ出かけるのが何よりの楽しみなんですよ。ごらんなさい、わたしどもの家には白い....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。その時のお隅の挨拶に、 「まあ聞いてください。吾夫でも好きな道と見えましてね、
運座でもありますとよくその方の選者に頼まれてまいりますよ。昨晩の催しは吉原の方で....
「夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
中には厨川千江、平川草江、蒲生紫川(後の原医学博士)等の諸氏があった。その連中で
運座というものを始め、はじめは先生の家でやっていたのが、後には他の家を借りてやっ....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
あるから。 当夜は、北町の友達のその座敷に、五人ばかりの知己が集って、袋廻しの
運座があった。雪を当込んだ催ではなかったけれども、黄昏が白くなって、さて小留みも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
も作り、人を集めては教えておりました。麓にいる時分にはこの老人を中心として、よく
運座が催されたものですけれども、頂上へうつってはそのことがありません。発句の代り....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、お雪はあわててその涙の面《おもて》を隠そうとした時、 「あの、皆さんが、俳諧の
運座をはじめますから、お雪ちゃんにも、ぜひ、いらっしって下さいって……」 ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
った、子規氏が私の宅へ来て、昨夜は非常に面白かった、それは椎の友会というへ行って
運座をやって、遂に徹夜したとの事である。そこで聞くと、椎の友会は、伊藤|松宇《し....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
思った。誰もが盃を措いて紙と筆を採り、白い紙の面をにらみ込んだ。酒宴が脱線して、
運座となったのである。 仙公狸が、一番早く詩を作った。仙公が、己の賦詩を朗読す....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
は文楽師匠、馬生師匠、りう馬師匠、他いろいろの人が朝早くからやってきた。そうして
運座がはじまった。題は「雪」「餅搗」「落葉」だった。りう馬師匠が「からからと日本....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
候。本人は小生未知の人に候えども大倉書店よりの依頼にて一筆申上候。ただし大兄には
運座の節一両度御目にかかり候由。まずは右当用のみ。草々不一。 五月二十八日....
「すみだ川」より 著者:永井荷風
るすぎ》から亀井戸《かめいど》の竜眼寺《りゅうがんじ》の書院で俳諧《はいかい》の
運座《うんざ》があるというので、蘿月《らげつ》はその日の午前に訪ねて来た長吉と茶....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
考えさせられる。庄亮は馴れているが、本来私には歌会の形式が好きでない。 思うに
運座とか互選とかは、こう大勢ではともすると無意義になるのである。一視同律であまり....