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運次第
「運次第〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
運次第の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
、お前さん取まわし一つでもってから大勢様の前に出て、まア勝つも負《まけ》るも時の
運次第でごろ/\砂の中へ転がって着物を投《ほう》って貰い勝ったとか負けたとかいう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かり出逢った者のうちでも、なんの祟りも無しに済んだものもあった。つまりめいめいの
運次第で、ある者は祟られ、ある者は無難であった。いずれにしても婆さんの方は何事を....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
車で来るとは極ってはいないし、もし向うに先に感づかれると困るよ」 「そこはどうせ
運次第だよ。第一そんな事を云えばきゃつが今日こゝへ来るかどうかさえ疑わしいんだか....
「田丸先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
る。教科書の問題を解くのでも、おみくじかなんかを引くように、できるもできないのも
運次第のものででもあるかのように思っていた自分のような生徒たちには、先生のこの説....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
を洋上にむけた。 そのうちどこからか、汽船が通りあわすかもしれない。だがそれは
運次第であって、そんなものを期待していてはいけないのであった。確たる今後の方針を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
わ。でも、このあわらへ温泉宿を持つことは、あたし骨になっても仕上げてみせますね、
運次第ですけれども、風向きがよければ半年のうち、きっと何とか目鼻を明けてお目にか....
「栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
のを見届ける様になさらなければつまりませんものねえ。 いろいろな事は皆その時の
運次第なんですから。 云う方も、云われる方も、ひやっこい何となし不安が犇々と....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
ゃ、生きていねえが――こいつは、心中じゃござんせんでしょう」
「それは、その時の
運次第、一緒に、死ぬかも知れないから」
「一緒にね――一緒に」
庄吉は、微笑し....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
ここを立ち退いて、本国の出雲へ落ちてゆくよりほかはない。それから先きはめいめいの
運次第で、どう成りゆくか判らないが、ともかくもここだけは無事に落としてやりたい。....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
ものである。罷り間違ったらば、其の喉笛にでも啖い付いて与るまでのこと。勝負は時の
運次第と、彼女は咄嗟の間に度胸を据えて了った。 対手が斯ういう覚悟で居ようとは....
「三国志」より 著者:吉川英治
委してしまうかもしれぬ大きな賭け事だからな。遠慮は愚かであろう、すべては行く先の
運次第だ。誰か知らん乾坤の意を」 その夜は、諸大将も加えて盛んなる杯をあげ、翌....