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「運賃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

運賃の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
氏は、今朝あたりもう大阪で捕まっている筈の、同類の『支部長』と一計を案じ出して、運賃詐欺をしはじめたのだ。つまり、時々大量に送る荷物を、毎日少しずつに分けて、カ....
河明り」より 著者:岡本かの子
他の貨物も専門専門に積む組織が起った。すべて樽廻船と云った。樽廻船は船も新型で、運賃も廉くしたので、菱垣船は大打撃を蒙った。話のうちにも老主人は時々神経痛を宥め....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
\に公定相場と云うようなものがあって、人足どもにかつがせる荷物もその目方によって運賃が違うのですが、武家の鎧櫃にかぎって、幾らそれが重くても所謂「重た増し」を取....
わが町」より 著者:織田作之助
、食事及び宿舎は官費で病気の者は官営病院で無料治療、なおマニラ・ダグバン間の鉄道運賃は政府負担という申し分のない条件であった。 第一回の移民船香港丸が百二十五....
天馬」より 著者:金史良
る内地婦人、ベルの音もけたたましく駆けて行く自転車乗りの小僧に、僅か十銭ばかりの運賃で荷物の奪い合いをする支械《チゲ》軍などで。玄竜はこういう人々の波をくぐるよ....
淪落の青春」より 著者:坂口安吾
国柄であるから、建築用材、木炭、薪、需要は大いにある。けれどもこんな山奥からでは運賃に食われるから、亭々たる大木が無限にあっても宝の山をいだきながら、一文にもな....
文化祭」より 著者:坂口安吾
れば借金とり撃退はお手のもの、これぞ人生のよろこびだ。けなげにも太刀さき鋭く二等運賃を請求するとはアッパレな乙女、なんたる見事な風情であろうか。思わずその新鮮爽....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
の用材であるから、輸送も優先的、伐採が輸送に追われるほどスピーディに動いておる。運賃も人件費も格安であるから、オレの材木は安いぞ。三千万円ほど譲ってやるから、手....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
話でしたな。買い漁る必要はないのです。別荘をすてて逃げているのですから。引越しの運賃になれば、よろこんで売るそうです」 みんな知っているな、と野口は相手を憎ん....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
に、それが出来ないのさ。鉱石を駅まで十里の山径を運びださなきゃならないのさ。その運賃で赤字なのだ。鉱石をきりだしてるのは海岸なんだぜ。港をつくりゃ、もうかるのさ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
のだ。 オタツは偶然ナガレ目のアルバイトを突きとめて、時々材木を運んでやるから運賃をよこせというのを口実にして、口止め料をかせいでいた。一回一円であるが、ナガ....
心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
のための費用やら余分の滞在費は当方持ちにきまってますが、心霊術師の旅費と大道具の運賃まで半分当方持ちという高利の条件でしてね。父との商談ですからそれぐらいは覚悟....
発明小僧」より 著者:海野十三
ではなく、鉄道旅行券で払う。だから貰った方の乗客は、その切符で思い懸けない旅行が運賃ナシでやれる。」 鉄相「うん、なるほど。」 小僧「だから乗客は殖える。キセル....
俗臭」より 著者:織田作之助
ぬのだ。東京の工場から大阪の商人へ、大阪の商人から東京の商人へ、その間には沢山の運賃と口銭が機械に掛かる。何故こうなるかといえば、東京の商人は目下三つの需要があ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
奉公先のある兵庫をさして網干の港をたった。 そのころ播州と兵庫との間を二十銭の運賃で結んでいたのは百トン足らずの蒸汽船である。私は十四歳、明治二十七年の八月の....