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「運送〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

運送の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
捨児」より 著者:芥川竜之介
ました。 「それからわずかの知るべを便りに、汽車にも乗らず横浜へ行くと、夫はある運送屋へ奉公をし、女はある糸屋の下女になって、二年ばかり二人とも一生懸命に働いた....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
門はそんな事には頓着《とんじゃく》なく朝から馬力《ばりき》をひいて市街地に出た。運送店の前にはもう二台の馬力があって、脚をつまだてるようにしょんぼりと立つ輓馬《....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
は南座の前から電車に乗って秀英塾へ帰った。 豹一はその夜のうちに荷物を纒めて朝運送屋へ頼み、午頃「ヴィクター」で赤井と、野崎の二人と落合った。そして、二人に見....
河明り」より 著者:岡本かの子
十四組、江戸で十組にもなった。享保時分、酒樽は別に船積みするという理由の下に、新運送業が起った。それに倣って、他の貨物も専門専門に積む組織が起った。すべて樽廻船....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
小さいものでないから、何かの荷物のなかに押込んで行くというわけにも行かない。その運送に困った挙句に、それを鎧櫃に入れて行くということになりました。道中の問屋場に....
わが町」より 著者:織田作之助
忙しいでっしゃろさかい……」 言うているうちに、君枝はふと、自分も看病の合間に運送屋の手伝いをして見ようかと思った。 河童路地の近くに、便利屋というちっぽけ....
地軸作戦」より 著者:海野十三
ルスキー特使が、いかにも宰相らしく装って、大きな椅子に腰をかけていた。 そこへ運送相クレメンスキーが呼ばれた。 「やれクレメンスキーか、待ち兼ねたぞ」と、ネル....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
師弟関係だ。世界大戦のとき英国海軍に力をあわせ、印度その他の英国領土を守ったり、運送船を保護したりして、恩こそ与えてあるが、こっちが恩になったことはないのだ。こ....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
千葉から荷が着いている。お届けをしようか、受取りにおいで下さるか、という両国辺の運送問屋から来たのでした。 品物といえば釘の折でも、屑屋へ売るのに欲い処。……....
山の湯雑記」より 著者:折口信夫
。去年の秋の末、鉄道が通ったばかりの小国の村は、其でも終著駅らしい様子を、駅前の運送店や、飲食店に見せて居た。だが此も、もうここ半月位で、多くの客の素通りして行....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
で御座居ます。ところが十時過ぎてもまだ主人が戻りませんのでその辺を探しがてら町の運送屋迄出掛けるつもりで家を出たので御座居ます。一寸、あの、お断りいたしておきま....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
了った。今ではこの辺、人目が多い。第一に、工場が建って、岸に添うて人家もあれば、運送船も多く繋っているが、その頃の寂しさと云ったら無いのであった。それに、川筋も....
健康と仕事」より 著者:上村松園
の午後五、六時ごろまで書きつづけるのである。 一週間頑張って招待日にはどうにか運送のほうが間にあったので嬉しかった。 「夕暮」という作品が夜通しの一週間のほと....
わが町」より 著者:織田作之助
恐縮して帰って行くその女運転手の後姿を見ながら、君枝はふと、自分も看病の合間に運送屋の手伝いをしてみようかと思った。河童路地の近くに便利屋というちっぽけな運送....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
で口入屋へ出かけていった。 そこで見つけたのは神戸栄町の熊谷回漕店である。この運送屋では幹部は通勤なので、住込んでいるのは若い店員ばかり。だから夜ともなれば、....