遍照金剛[語句情報] » 遍照金剛

「遍照金剛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遍照金剛の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海賊と遍路」より 著者:黒島伝治
る。菅笠をかむり、杖をつき、お札ばさみを頸から前にかけ、リンを鳴らして、南無大師遍照金剛を口ずさみながら霊場から霊場をめぐりあるく。 この島四国めぐりは、霊験....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
山奥の谷間の村が竹の名所でありましてな、そこの講中が大自慢で、毎年々々、南無大師遍照金剛でかつぎ出して寄進しますのじゃ……と話してくれました。……それから近づき....
箱根熱海バス紀行」より 著者:寺田寅彦
かり飲んでいて、酔って来ると箸で皿を叩きながら「ノムダイシ、一升五合」(南無大師遍照金剛)というのを繰返し繰返し唱えたことも想い出す。考えてみるとそれはもう五十....
遍路の正月」より 著者:種田山頭火
さんの酒と餅と温情とによって慰められ寛ろげられた。 生々死々去々来々、南無大師遍照金剛々々々々々々々々。 (「愚を守る」初版本 昭和十六年八月刊)....
山吹」より 著者:泉鏡花
御経を読まっしゃる。御輿舁ぎは奥の院十八軒の若い衆が水干烏帽子だ。――南無大師、遍照金剛ッ! 道の左右は人間の黒山だ。お捻の雨が降る。……村の嫁女は振袖で拝みに....
」より 著者:正岡子規
一人喰い殺した罪が亡びる、二個所参れば二人喰い殺した罪が亡びるようにと、南無大師遍照金剛と吠《ほ》えながら駈け廻った、八十七個所は落ちなく巡って今一個所という真....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ているまぶたから、いつか、涙……涙……涙……とめどなくながれている。 南無大師遍照金剛――。 廃寺の内陣で唱える人声があった。お綱は、今宵この荒れ寺に、自分....