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過ぎ者
「過ぎ者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
過ぎ者の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かね」 「へえ、容貌《きりょう》のところは私にはわかりませんが、皆さんが、私には
過ぎ者だとおっしゃって下さいます」 「やりきれないね」 「ところが、ごしんさま、....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
の意味で勅任の学生課長を必要とする処から、選ばれたという噂であったが、学生課には
過ぎ者の物判りの良さ(即ち自由主義)の所有者だったので、成城落ちをしたのだそうで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
その間際まで知らなかった福村が、気の毒といえば気の毒。未練の充分にある、自分には
過ぎ者の女に置いてけぼりを食って、事実、お絹のいう通り、別れる時は泣いてあやまっ....
「不肖の兄」より 著者:豊島与志雄
き出して、僕の気持にさわってきた。 「実際お前のような者には、浜地君は友人として
過ぎ者だ。」 「そうかなあ、僕はまた、浜地には僕が
過ぎ者だと思っていたんだが……....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
彼はアイリスが変にいこじで意地悪な雌に見えた。彼女は、また今のワルトンを非常に出
過ぎ者で洒落臭く感じた。 ――何を失礼な、姫君に向って。 アイリスは陽の斜光....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
でになったくらいのことが、なんで悪いか。若先生をここにおいて、なんだその口は。出
過ぎ者め」 「女歌舞伎は、前の晩から泊らなければ行けないのか。拳法先生のお位牌が....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ノ成輔、千種忠顕、坊門ノ清忠、三名の胸で黙契されたものだった。 「その章房は、出
過ぎ者となった身の不首尾をさとって、以後は出仕もせず、引き籠っている風だが、まま....
「大谷刑部」より 著者:吉川英治
治部|少輔三成は、佐和山の一室で、陽が薄れるともう待ちわびていた。 石田には
過ぎ者――とさえ死んだ太閤が云った島左近が、ただ一人、今日の侍側をゆるされて、次....