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「過去世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

過去世の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
す。境遇が悪いんだきっと。僕は一生が大事だと思いますよ。来世《らいせ》があろうが過去世《かこせ》があろうがこの一生が大事だと思いますよ。生きがいがあったと思うよ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
狐とした例芳賀博士の攷証本に明示されいる、その四四九頁に『経律異相』から引いて〈過去世、雪山下に近く師子王あり、五百師子の主と作《な》りたり、後時老いて病痩眼闇....
十二支考」より 著者:南方熊楠
オブ・ゼ・インジアン・アーキペラゴ・エンド・イースターン・アジア》』五巻五号)、過去世のイグアノドン、予がハヴァナの郊外で多く見たロケーなど、蜥蜴類は長尾驢《カ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
を失うて化成した物で、精確にこれまでが蜥蜴類これからが蛇と別つ事はならぬ。されば過去世のピゾノモルファ(擬蟒蛇《うわばみもどき》)など体長きこと蟒蛇に逼《せま》....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、ここにチタノテレス(全滅)、馬類、獏《ばく》類、犀《さい》類の四部あり。馬類は過去世に多くの属類ありて、東西半球に棲んだが、馬の一属を除き、ことごとく死に絶え....
十二支考」より 著者:南方熊楠
があると。 熊楠いわく、この譚は回教国の物らしいが、類話は古く仏典に出て居る。過去世に伽奢《かしゃ》国王|梵施《ぼんせ》と拘薩羅《くさら》国王長生と父祖以来怨....
十二支考」より 著者:南方熊楠
魚をくれぬが不足だ。それをくれたら施主が好《よ》き名誉を得ると言うた。居士曰く、過去世に群鶏林中に住み、狸に侵し食われて雌鶏一つ残る。烏来ってこれに交わり一子を....
十二支考」より 著者:南方熊楠
とある。これらの話種々異態あれどもと仏説に出たのだ。 『摩訶僧祇律』三にいわく、過去世に婆羅門あり銭財なき故、乞食して渡世す。その妻、子を産まず、家に那倶羅《な....
婦人と文学」より 著者:宮本百合子
二のときから絵を習わされ、「あの円い膝にすがりつき心の底から泣くそのことによって過去世より生みつけられたこの執摯捨鉢な道化者の心がさっぱり洗いきよめられる」こと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
必死になって悲鳴を揚げれば揚げるほど、神尾の残忍性に油を加えるものに過ぎません。過去世も未来世もあったものでありません。神尾はついに金剛力を出しました。その力で....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
にばかりなつきたがるこの熊の挙動がどうしてもわかりません。 米友自身に於ても、過去世は知らぬこと、生れて以来、熊に対して特別な恩愛を施してやったという陰徳のほ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
らない。が、恐らく向上進歩の最極限に到達した、遠い遠い無限の未来に於て、われ等が過去世の一切から離れ去り、天帝の真光に浴しつつ静かに黙想の生活に入る時が、ないで....
「峠」という字」より 著者:中里介山
索莫から救われる。 「峠」は人生そのものの表徴である、従って人生そのものを通して過去世、未来世との中間の一つの道標である、上る人も、下る人もこの地点には立たなけ....
孔子」より 著者:和辻哲郎
に長阿含等初期の経典に見られる傾向だからである。この傾向が発展して来ると、仏伝は過去世の事蹟でいっぱいに充たされてくる。しかもそれはこの地球上の世界に限ったこと....