過大視[語句情報] » 過大視

「過大視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

過大視の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
ーデン博士が考えていた。そして主唱者の墜りやすい通弊として、彼もその影響の効果を過大視していたようである。我が院長に至ってはまるで誇大が狂的に迄進んで、私を嫌い....
新生」より 著者:島崎藤村
に候。親の命に服従せざるごときは人間ならずとは仰せられ候えども、そは余りに親権の過大視には候わずや。斯《か》く言えばいたずらに親を軽視するものとの誤解も候わんな....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
である。或いは寧ろ極端に分析型であったと云った方がよいかも知れないので、分析型が過大視され誇張されすぎた結果は、論文と云えば評論雑誌であるに拘らず学術論文のよう....
バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
れる。ゾラのバルザック論その他に対し、芸術創作の過程における意識下的なものの力を過大視する評価のしかたに賛成を表さぬシルレルの態度は十分うなずけるが、その点を押....
経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
アダム・スミスは、常に、一国が大なる純所得よりはむしろ大なる総所得から得る利益を過大視している。彼は曰く、『一国のより大なる資本部分が農業に用いられるに比例して....
生きること作ること」より 著者:和辻哲郎
直ちにその人の人格を卑しめてはいけない。態度の純一のゆえに、直ちにその人の人格を過大視してはいけない。態度の美しさのほかに、なお一つ、戦いの深さによって人を見る....
尊攘戦略史」より 著者:服部之総
るところとならなかった。四国連盟の長州討伐案は、八・一八以後の鎖港交渉主義をなお過大視した英公使オールコックの首唱になったが、英本国政府の中止命令が到達しない間....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。 それが事実である。 かつては“金剛山大要塞説”という、おそろしく幻想的な過大視もおこなわれていた。徳川時代の兵法者流の錯覚である。また明治、大正以後の極....