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過失
「過失〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
過失の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
は始終この煩悶と闘わなければならなかったのだ。が、一週間ばかり前に、下女か何かの
過失から、妻の手にはいる可き郵便が、僕の書斎へ来ているじゃないか。僕はすぐ妻の従....
「白」より 著者:芥川竜之介
》り急行列車が田端駅《たばたえき》附近の踏切《ふみきり》を通過する際、踏切番人の
過失に依《よ》り、田端一二三会社員|柴山鉄太郎《しばやまてつたろう》の長男|実彦....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
者に見えるものはない。
人間的な
我我人間の特色は神の決して犯さない
過失を犯すと云うことである。
罰
罰せられぬことほど苦しい罰はない。....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
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修理《しゅり》の刃傷《にんじょう》は、恐らく
過失であろう。細川家の九曜《くよう》の星と、板倉家の九曜の巴と衣類の紋所《もんど....
「或る女」より 著者:有島武郎
信も恵んではくださらない。
僕は繰り返し繰り返しいいます。たといあなたにどんな
過失どんな誤謬《ごびゅう》があろうとも、それを耐え忍び、それを許す事においては主....
「卑怯者」より 著者:有島武郎
がら、その挙動の一つ一つを意地悪げに見やっていた。六つの子供にとって、これだけの
過失は想像もできない大きなものであるに違いない。子供は手の甲を知らず知らず眼の所....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
に間違いの無いように、怪我の無いようにと思ったが、可哀相な事をしたよ。 早瀬に
過失をさすまいと思う己の目には、お前の影は彼奴に魔が魅しているように見えたんだ。....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
万一の事があるとなら、あえて宮浜の児一人でない。……どれも大事な小児たち――その
過失で、私が学校を止めるまでも、地※を踏んでなりと直ぐに生徒を帰したい。が、何で....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
と一ツ、拍子で声を押伏せられると、張った調子が直ぐにたるんだ。思えば余計な若気の
過失、こっちは畜生の浅猿しさだが、対手は素人の悲しさだ。 あわれや宗山。見る内....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
って、継母|継児というようなものではなけれども、なさぬなかの事なれば、万に一つも
過失のないように、とその十四の春ごろから、行の正しい、学のある先生様を、内へ頼み....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。それがよく判らないばかりに、兎角人間はわが侭が出たり、慢心が出たりして、飛んだ
過失をしでかすことにもなりますので……。これはこちらの世界に引越して見ると、だん....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
それだけはとうとう焼けた。この娘かと云うので、拷問めいた事までしたが、見たものの
過失で、焼けはじめの頃自分の内に居た事が明に分って、未だに不思議な話になっている....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
り、……のちの祇園のお絹を東京にしたような人だったんです――いや、どうも、若気の
過失、やがての後悔、正面、あなたと向い合っては、慙愧のいたりなんですが、私ばかり....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
私ども社会党は、一日も早く中国との国交回復をのぞんでやみません。元来、日本外交の
過失はどこにあるかと考えてみまするならば、つねに遠くと結んで近くのものに背を向け....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
た。 ホ、一七六〇年 大王の形勢ますます不良、クラウゼウィッツの言う如く敵の
過失を発見してこれに乗ずる以外また策の施すべき術もない有様となった。 ダウンは....