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過当
「過当〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
過当の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
さんとの望みは著者はじめよりこれを有せず。しかれども読者諸彦のしばしば書を寄せて
過当の奨励をなすもの往々これあるにより厚顔にもここにふたたび印刷職工を煩わせり。....
「運命」より 著者:幸田露伴
べし。 建文帝の国を遜らざるを得ざるに至れる最初の因は、太祖の諸子を封ずること
過当にして、地を与うること広く、権を附すること多きに基づく。太祖の天下を定むるや....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
であった。翁は福岡の誇りとするに足る隠れたる偉人高士であったと断言しても、決して
過当でない事が、茲に於て首肯されるであろう。 同時にその間に於て翁が如何に酬い....
「婦人改造と高等教育」より 著者:与謝野晶子
ことの出来る余地がいくらもあります。また茶の湯とか、挿花とか、遊芸とかの稽古事で
過当な時間と精力を費しているのも非現代的だと考えます。私どもは倫敦の婦人が少しの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
う》を言いました。 忠作をつかまえて、若くて頭がいいと持ち上げるのは、必ずしも
過当とは思われないけれど、ペロがいけるとか、いけないとか言うのは、会話が出来ると....
「かげろうの日記」より 著者:堀辰雄
、おとなしそうなそのお方は、なぜか知ら(或は私だけが別して人の苦しみというものを
過当に見るようなところがあるのだろうかしら)、いつも私の相手になるのをお避けにな....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
高は、フランスが年々失ってる五億のうちの二千五百万フランに当たるとしても、あえて
過当の計算ではない。この二千五百万フランを、救済や娯楽の事業に用いたならば、パリ....
「わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
、世を危くする気質まで蔵してゐる、と予言した。二官は四郎先生とよんで自慢のあまり
過当に四郎を代理に立てゝ一人前に振舞はせて喜びまはつてゐたのであつたが、応対の礼....
「妖怪談」より 著者:井上円了
魂が分かりましたならば、現在この世界にあるところの学間はみな解決したと申しても、
過当の言とは申されませぬ。学問という学問は多くあるけれども、研究に研究し尽くした....