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過般
「過般〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
過般の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
らぬ。ホイホイ背後《うしろ》から追い追い立て、約二里ばかり進めば、八溝川の上流、
過般の出水の為に橋が落ちている。橋が無ければ徒歩じゃ徒歩じゃと、一同ジャブジャブ....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
方から見れば渋い物流行は、呉服屋の宣伝でもなければ、その筋の奨励でもない。矢張り
過般の大震災の影響と見るのが一番当っていると思う。 こんなところでウロ覚えの進....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
じゃないか。」 「それでは、」と真に余儀なさそうに、さて、厳格に、 「酒井さん、
過般も参観に見えられた、これは文学士河野英吉君。」 同じ文字を露した大形の名刺....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
りました事では誰も傷つかんように甘くやらせて頂こうと思っても、それが出来ません。
過般三崎上席検事殿は保釈願を出して見よと仰せられました。昨日能勢弁護士も誤判にせ....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
しちゃア長い物を差した奴がうろつか/\して、御寝所の縁の下などへ入る奴があるだ、
過般も私がすうと出たら魂消やアがって、面か横っ腹か何所か打ったら、犬う見たように....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
、おかしく時めくように胸が躍った。九段第一、否、皇国一の見世物小屋へ入った、その
過般の時のように。 しかし、細目に開けた、大革鞄の、それも、わずかに口許ばかり....
「太郎坊」より 著者:幸田露伴
合の手を弾いている。 「頭がそろそろ禿げかかってこんなになってはおれも敵わない。
過般も宴会の席で頓狂な雛妓めが、あなたのお頭顱とかけてお恰好の紅絹と解きますよ、....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
。昔からこの刻限を利用して、魔の居るのを実験する、方法があると云ったようなことを
過般仲の町で怪談会の夜中に沼田さんが話をされたのを、例の「膝摩り」とか「本叩き」....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
をかえて、お夏はちょっと簪を抜いた髪に、手を触れて見て屹とした。この時の容貌は、
過般深川の橋の上で、女中に取巻かれて火を避けたのを愛吉が見たそれのごとく、ほとん....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
同行四人の中、馬術の達人であった神田憲君の霊前に献げる。同君は、その後帰朝して、
過般の大震災で、鎌倉で圧死の不幸に遭われた、他の二人は、野坂滋明君と国府精一君と....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
の後法隆寺について研究せられ、或いは発見せられたところのものはかなり多い。中にも
過般三経院の改修に際して、五重塔の勾欄に用いた地覆や、第一層屋蓋下の隅木の古材の....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
議にて誓い候とおりを戦場に実現いたし候わば、結構ならん。しかし、彼が御前に演じ候
過般の非礼につき、女王はすでにお許しを賜い候とは申せ、御真意ははたしていかがにや....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
、全く愚民の信仰を引く手段に過ぎざるなり。 船客中、日本人八名あり。みな曰く、
過般日本より欧州へ航するときは船中の食、その味いたって美なりしが、今度船中の食事....
「西航日録」より 著者:井上円了
して、輪船はすでに愛蘭のベルファスト湾の内に入ったのであった。) 船中にありて
過般の哲学館事件を想起し、感慨のあまり、左の七絶をつづる。 講堂一夜為風頽、再築....