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「過誤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

過誤の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ごとに改むべきことは改めて行きたい考えである。自分らの欠点を改善し、また自分らの過誤を除去することは、実に自分らの幸福と言わねばならない。 (昭和十一年五月、麻布飯倉にて)....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
る。右は衝突|儀仗の条をもって論じ、情を酌量して五等を減じ、懲役五十日のところ、過誤につき贖罪金三円七十五銭申し付くる。 明治八年一月十三日 東京裁判所 ....
科学者とあたま」より 著者:寺田寅彦
、実証的な見地からは同等になる。そういう人はなんでもわかっているが、ただ「人間は過誤の動物である」という事実だけを忘却しているのである。一方ではまた、大小方円の....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
でにはこれから先相当に長い年月の修練を必要とするであろうと思われる。多くの失敗と過誤の苦い経験を重ねなければなるまいと思われる。現にそうした経験を今日われわれは....
大脳手術」より 著者:海野十三
と同じように、自ら愛すべき価値ありや。 ああ、恐ろしいことだ。私はとんでもない過誤を犯した。自己を愛するためにあんなにまで苦労を重ねながら、知らず識らずのうち....
社会時評」より 著者:戸坂潤
った傾向に趨《はし》る。ここに個人主義自由主義乃至その発展たる種々の思想の根本的過誤がある。」――大体こう云ったものだ。(この引用は全部該新聞紙所載のものに限る....
随筆難」より 著者:寺田寅彦
、『速度の速いに非ず)』と有之り之は素人なら知らぬ事物理学者として云ふべからざる過誤と存じ候、次の版に於ては必ず御訂正あり度し 失礼を顧みず申上ぐる次第に御座候....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
は罪悪がそれ自身の中に刑罰を含むことを知るが故に、常に憐憫の眼もて、すべての人の過誤を見、枉げられぬ道徳律の許す範囲内に於て、傷ける者の苦悩を和げようとする。神....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
りとボタンをすっかりかけた上衣とを濫用したが、それももとより有効だった。正理派の過誤もしくは不幸は、老いたる青春をこしらえたことだった。彼らは賢者のような態度を....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
なし と嘆《なげ》くにいたるであろう。 好《す》き嫌《きら》いで人を判断する過誤《かご》 刺身《さしみ》の嫌《きら》いな者は医師よりいかに刺身《さしみ》の....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
かないと、その失敗を、師匠たちの未熟や不忠実のせいでなく、かえって自分の無経験と過誤のせいだと考えた。こうして、しばらくは、陳腐になった体系に熱中し、燃えるよう....
魔都」より 著者:久生十蘭
とほんとしていた真名古の迂濶を指摘されるかも知れない。しかしこれは果して真名古の過誤であろうか。もしかりにあやまちだとするならば、それは天災とでもいうほどのもの....
犠牲者」より 著者:平林初之輔
と弁論そのものがいやになって来る。人間には人間をさばく力がないのだ。わかりきった過誤をも私は現在の法律では証明することができないのだ。 こんなことを考えて来る....
雑文一束」より 著者:平林初之輔
族にも信じられたのは、理由のあることだ。 犯罪は必ず発覚するとか探偵はいくたび過誤をおかしてもよいが犯人のただ一つのミステークはフェータル〔致命的な〕だとかい....
雪柳」より 著者:泉鏡花
命の活法を獲受して、以来、その法をもって、遍く諸人に施して、万病を治するに一点の過誤がない。世には、諸仏、開祖の夢想の灸と称うる療術の輩は多いけれども。 「尼の....