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「過賞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

過賞の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
志賀直哉氏の作品」より 著者:菊池寛
フや独逸のリルケやウィードなどに劣らない程の短篇を描くと思う。これは決して自分の過賞ではない。自分は鴎外博士の訳した外国の短篇集の『十人十話』などを読んでも、志....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
人はほかにないという事でもあり、どうも、自分の確信のない作に、金賞とあるのは少し過賞過ぎるように感じられて心苦しくなりましたから、これはやめにしておもらいしたい....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
西洋画写生の法を浮世絵の人物に施してよく成功せる点はむしろ北斎の上に出づといふも過賞にあらず(浅草観音堂内奉納の絵額に一ツ家の姥《おうな》の図あり)。一度《ひと....
正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
》を思切って低くして考えれば、谷崎君がわたくしを以て西鶴の亜流となした事もさして過賞とするにも及ばないであろう。 江戸時代の文学を見るにいずれの時代にもそれぞ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
至る。園内の広くしてかつ美なるはシドニー以上にして、欧米の植物園をしのぐというも過賞にあらず。この落葉蹊をうずむるの晩秋に当たりて、緑草紅花、満園春の光景を呈す....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ように自分を視ている。そしてたまたま窓越しに見た武蔵のような若輩者を、おそろしく過賞し、 (すこし貴様も見ならえ) と、いわないばかりな口吻であった。 「――....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、上泉塚原以後、柳生家の中興石舟斎をのぞいては、まず当今の名人――名人といっては過賞なら、達人といってもさしつかえあるまいと、もっぱら称揚する仁が多いようでござ....
三国志」より 著者:吉川英治
ある」と深く謝した。 廖化は、謙遜して、 「当り前なことをしたのに、あまりなご過賞は、不当にあたります。ただ願うらくは、私もいつまで緑林の徒と呼ばれていたくあ....
三国志」より 著者:吉川英治
ごとく、ただ、手を交叉したまま、穏やかに顔を横に振っていた。そして、 「先生のご過賞は、ちと当りません。なんで玄徳にそのような天資と徳望がありましょう」 との....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
清盛を意識的にやっつけた罪ほろぼしの気持の幾分を、むすめたちの方へ頒けて、すこし過賞に傾いた気味がないでもない。 けれど、とにかく、画技なども、女性の教養の一....