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道の後
「道の後〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
道の後の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
な夢を見たものだと思った。昔し宋《そう》の大慧禅師《だいえぜんじ》と云う人は、悟
道の後《のち》、何事も意のごとくに出来ん事はないが、ただ夢の中では俗念が出て困る....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
私自身を見失うまでにその為めに没頭することが出来ない。 やはり私はその長い廻り
道の後に私に帰って来た。然し何というみじめな情ない私の姿だろう。私は凡てを捨てて....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
某甲の家に有りと。すなわち往きて宿を求む。阿那律、先に容貌|好《よ》きも、既に得
道の後は顔色常に倍せり。寡婦、これを見て、これなる念いを作《な》す。我今すなわち....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
して通りがかりに伺いましたようなもので、口幅《くちはば》ったい申し分ですが、この
道の後学のためにひとつ、拝見をさしていただきたいとこう思いますんで……」 「あ、....
「悲願に就て」より 著者:坂口安吾
の作品よりも心を打たれた。「アリョーシャ」を創造したドストエフスキーは一生の荊の
道の後に於て遂に自らの魂に安息を与え得た唯一の異例の作家であると考えたのだ。私も....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
る店もあります。腰を掛けて休む店も幾軒かありますが、それは市場を離れて大橋へ行く
道の後を田圃にした辺にあって、並べた菓子類などが外から見えます。そうした家では、....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
世間からも身を隠す。隠居ではない。山中へ行って、弥五郎入道一刀斎先生の分け入った
道の後をたずねる心で、なお、晩成の大悟を期したい。 「これが一つの希望」 と、....