道中師[語句情報] » 道中師

「道中師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

道中師の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
あって、食い殺された人は一人の薬売りと、それから魚屋と、もう一人危なく逃げたのは道中師であるらしく聞えます。半というのはおそらくその道中師が命からがら逃げたから....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
から小一時《こいっとき》ほどたって、同じ額堂下の甘酒屋へ、同じような風合羽を着た道中師らしい二人の男が、ついと入って来て、二人向き合って縁台に腰をかけて、 「ど....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》を、日野の渡し守の小屋の中へ突き出して、 「お爺《とっ》さん」 「はい、はい」道中師で通っているがんりきの百蔵は、ここの渡し守のおやじとも疾《と》うからなじみ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
犬がついています。 いつでも問題になるのはお君の容色《きりょう》。雲助、馬方、道中師《どうちゅうし》の連中、これらが遠くから見て悪口を言う分には差支えないけれ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
腕だけは油断をしちゃあならねえからしっかり頼むよ」 「うむ、いいとも」 「おれは道中師だから、街道筋にどんな悪い奴がいるかということはチャンと心得ているんだが、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の翌日の早朝に、旅の三人連れの者――うち二人は当世流行の浪士風のもの、他の一人は道中師といったような旅の者が、幅下新馬場《はばしたしんばば》の辻に立っていること....
犬神娘」より 著者:国枝史郎
ではございませんか。合羽を着、道中差しを差し、両手を袖に入れている恰好は、博徒か道中師かといいたげで、厭な感じのする男でした。三白眼であるのも不快でした。 「駕....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
ょうするとは、とんとたわけた男だの」「そこは正直でございましてな。お気に召さずば道中師屋、胡麻の蠅屋大泥棒屋、放火屋とでもご随意に、おつけなすってくださいまし」....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
旅人や、旅かごや、乗りかけ馬などが、街道筋を通っていた。武士も通れば商人も通り、道中師らしい人物も通り、女連れの群れなども往来していた。 松並木は青く海も青く....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
だらしがない。外套は着ていなかった。羽織を捌いた胸さがりの角帯に結び添え、希くは道中師の、上は三尺ともいうべき処を、薄汚れた紺めりんすの風呂敷づつみを、それでも....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、福助の相模という役割であった。 二番目の「浅間山噴火」は、菊五郎の出し物で、道中師の伊豆屋初蔵(菊五郎)が出入りの信濃屋の娘お夏(岩井松乃助)を信州|小諸へ....