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「道化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

道化の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
《イギリス》語の教師などの存在も知らなかったのに違いない。しかし保吉の心の中には道化《どうけ》の服を着たラスコルニコフが一人、七八年たった今日《こんにち》もぬか....
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
は用のない行人だった。いや、寧《むし》ろ顔を見る度に揶揄《やゆ》せずにはいられぬ道化者だった。それは操行点六点の彼には当然の態度に違いなかった。彼は中学から高等....
追憶」より 著者:芥川竜之介
んおもしろかったのはダアク一座の操り人形である。その中でもまたおもしろかったのは道化た西洋の無頼漢が二人、化けもの屋敷に泊まる場面である。彼らの一人は相手の名前....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
にも大きな人形を飾ってあるじゃないか、赤い裲襠を着た姐様もあれば、向う顱巻をした道化もあるし、牛若もあれば、弥次郎兵衛もある。屋根へ手をかけそうな大蛸が居るかと....
村芝居」より 著者:井上紅梅
った。小さな子供は勝手に自分の話をしていた。するとたちまち一人の赤い薄ぎぬを著た道化役が舞台の柱に縛られて胡麻塩※の者から鞭で打たれた。みんなはようやく元気づい....
映画と民族性」より 著者:伊丹万作
無声映画の末期であり、ちよびひげをつけ、山高帽をかぶり、だぶだぶのズボンをはいた道化男が悲しい微笑を浮べて世界中を駆けまわつたときにとどめを刺すのである。アメリ....
多神教」より 著者:泉鏡花
雑役の仕丁。(棚村久内)二十五座の太鼓の男。〆太鼓の男。笛の男。おかめの面の男。道化の面の男。般若の面の男。後見一人。お沢。(或男の妾、二十五、六)天狗。(丁々....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
らだの自由が利き、黒いかみの毛は短くちぢれていて、顔つきは武骨だが、嫌味はなく、道化たような、高慢なような風采をしていた。ヘラクレスのような体格と物すごい腕力と....
親ごころ」より 著者:秋田滋
のであるが、ジャンは、芸を仕込まれた牝山羊や軽業をする犬にとり囲まれて、年老った道化師の膝にのって、声をたててキヤッキヤッ笑っていた。 それから三日たって、夕....
余齢初旅」より 著者:上村松園
私はおもった。 役者の顔の隈取りはとても日本ではみられないおもしろさがあった。道化役者の鼻先を朱で塗り、そしてまた頬のあたりをすみと胡粉とで一、二筆線を入れた....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
うんでしょう。 私は、笑いながら、 (お寺の、美人はいかがでした。) 対手が道化ものだから、このくらいな事は可い、と思った。 (別嬪? お寺に。) とセル....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
以後のことである。その以前は、芝居といえば大芝居すなわち大劇場を意味し、小芝居は道化手踊という名儀で興行していたのであるから、普通には鈍帳芝居と卑しまれて、殆ん....
四十年前」より 著者:内田魯庵
肥満の松風村雨や、痩身の夷大黒や、渋紙面のベニスの商人や、顔を赤く彩ったドミノの道化役者や、七福神や六歌仙や、神主や坊主や赤ゲットや、思い思いの異装に趣向を凝ら....
革命の研究」より 著者:大杉栄
きかの問題の代弁者となることをあえてしなかった。 そしてさらにまた最後に、ある道化者にとっては、その理想は、公爵夫人等やその腰元どもの首を熱心に要求した――そ....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
て、好評。 ○八月二日、初代市川荒次郎死す、五十八歳。初代左団次の弟にて、敵役と道化役の達者なり。 ○十月二日、山口定雄死す、四十七歳。これも新派劇の一頭領なり....